episode.282 ページ8
ジ「ところで……君たちは冬休みなのになぜ学園に? 」
グ「オレ様たちには帰れる実家なんかねぇからな、それに学園長から暖炉の火の番という大役を任されてるんだゾ。オレ様、真面目で有能だからな〜!学園長に頼られるのも仕方ねぇことなんだゾ!」
ジ「へぇ…………そうなのか、学園長にね……」
ボソッ
ジ「………………」
「!」
ユ「コトハちゃん、どうしたの?」
「……………………」
フルフル……
ジ「あの学園長に認められるなんて君たちはすごいな、と」
寮生「お話中すみません、副寮長。野菜の下準備が終わったのですが……」
ジ「ああ、今行く」
(…………今、ジャミル先輩)
1人の寮生がジャミルに話しかけ、彼もその寮生と会話をし始めたのを見ていた言葉は彼が呟いた言葉を聞きなぜか不安になる。
すると、グリムが大きな鍋に近づいているのに気がついた。
《どうしたの、グリムくん。そんなに鍋に近づいたら危ないよ》
グ「このスープ、美味そうだけど嗅いだことない匂いがするんだゾ」
ユ「確かに……食欲がそそる匂いだね」
コク、コク
ジ「それは熱砂の国の伝統的な家庭料理で…………ああ、そうだ。ここで出会ったのも何かの縁、良ければ君たちも食べていかないか?」
「!」
ユ「え?」
グ「にゃに!?いいのか!」
ジ「ああ、もちろん。料理の完成まであと少しだ。君たちも手伝ってくれ」
コクリ
ユ「わかりました」
ジャミルにそう頼まれ、言葉達は頷くと料理の手伝いをする。
と、言っても大方は終わっていたので簡単な作業をしていた。
(なんだか、夏の林間合宿を思い出すなぁ………みんなで個性強化の特訓をしたりカレーを作ったりして………まあ、あの時ヴィラン連合に襲われて最後まで合宿できなかったけど)
スープをかき混ぜながら、元の世界で行われていた合宿を思い出す言葉。
中学までは家の命令で修学旅行などに参加できないでいたが、高校はヒーロー科という事もあって特別に許可が出たのだ。
合宿はかなりハードでとても厳しいものだったが、皆で一緒に作ったカレーの味は不思議な事に今でも覚えている。
ただ、合宿で肝試しをした際にヴィラン連合に襲われて合宿そのものが中止になってしまった。
(あの後、お祖父様が学校をやめろと怒ってしまったけどブラド先生と校長先生のお陰でまた学校に通えるようになったんだよね。懐かしい)
ジ「もういいんじゃないか」
「!」
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るーるる(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!誤字脱字が多い作品ですが面白いと言っていただけて嬉しいです(*´ー`*)これからもよろしくお願いします!! (2022年6月4日 19時) (レス) id: a237b45332 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年6月4日 18時) (レス) @page14 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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