episode.314 ページ42
グ「コトハの事もそーだけど……午後の訓練も、食べたものが全部出そうなくらいキツかったんだゾ」
ユ「うん……」
グ「コトハは今は奴らに捕まってる状況だし学園長はアテになんねーし……もうオレ様たちだけでなんとかするっきゃねぇ」
ユ「………そう、だね！いつもコトハちゃんには助けてもらってるんだから僕らは僕らでやれる事をしよう！」
グ「お〜！今日のユウはいつにもましてやる気なんだゾ。まあ、落ち着け。そこで頭脳明晰なオレ様が完璧な脱獄計画を考えたんだゾ」
ユ「して、その計画とは？(ずのうめいせきなおれさま？)」
ユウはいやに自信満々なグリムに不安が拭えないでいたが、とりあえず聞いてみると彼は鼻息を荒くして答えた。
グ「聞いて驚け、オレ様は脱出に必要なアイテムを昼間入手した。見ろ、これを！」
バーン！
ユ「…………スプーン？」
グ「このスプーンで少しずつ床を掘って外に出るんだゾ！」
ユ(そのスプーンって昼間、カリム先輩が用意したデザートについてたのじゃ……ていうか頭脳を全く必要としない地道な作業！)
スプーンをぶんぶん振り回して嬉しそうに話すグリムを見て、ユウはそう思った。
グ「地元じゃ穴掘り名人と呼ばれたグリム様に任せておくんだゾ」
ユ(誰が呼んでるのそれ？)
グ「とにかく、ユウ！オマエは誰か来ないか外を見張ってろ」
ユ「はいはい………」
色々と突っ込みたい事が多いが、上機嫌なグリムには何を言っても聞かない事を理解しているユウは素直に彼の言うことを聞く事にした。
ゴリゴリ、ゴリゴリ………
グ「思ったよりスムーズに削れる！結構イケそうな気がしてきたんだゾ」
ユ「へえ……よかったね」
グ「なんでオメーそんなにテンション低いんだゾ？」
それからしばらくして
ゴリゴリ、ゴリゴリ………
グ「掘ってるだけの単純作業で飽きてきたんだゾ〜………ユウ、ちょっと代われ。オレ様が外を見張ってるんだゾ」
ユ「はいはい…………」
ゴリゴリ、ゴリゴリ………
コツコツ……
グ「やべっ！見張りが来た！寝てるフリするんだゾ！」
こうしてグリムとユウは、交代で床に穴を掘り時には見回りをしている寮生の足音を聞きながら寝たフリを繰り返し、繰り返し…………気づけば朝になっていたのだった。
ースカラビア寮 空き室ー
チュンチュン……
「………っ…………………」
その頃、言葉は鳥の囀りを聞きながら目を覚ますも目覚めが悪かった。
昨日よりも頭痛が酷い。
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るーるる(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 初めまして！コメントありがとうございます！！誤字脱字が多い作品ですが面白いと言っていただけて嬉しいです(*´ー｀*)これからもよろしくお願いします！！ (2022年6月4日 19時) (
レス) id: a237b45332 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年6月4日 18時) (レス) @page14 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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