episode.302 ページ30
先程、ジャミルの頼みを聞き入れたユウにジト目で彼を見るグリム。
すると、ユウは首を傾げてボソボソと呟いた。
ユ「……確かに僕はジャミル先輩のお願いに返事しちゃったけど………なんか納得いかない」
グ「今さらぶつくさ言っても遅いんだゾ!!ちゃんと反省しろ!!」
ユ「いや……それはそうなんだけど…………う〜ん……なんであの時のジャミル先輩の言葉に頷いちゃったんだろ……先輩の顔を見てたらいつの間にか頷いて………」
グ「結局頷いてるんだゾ!もういい!オレ様寝るんだゾ!!」
ボスン!
しびれをきらしたグリムはそう叫ぶと、布団に潜り込み数秒もすればいびきをかいて寝始めた。
ユ「あ〜……拗ねちゃった…………それはそうと………コトハちゃん、大丈夫かなぁ………」
言葉の様子がおかしかったので、ユウは彼女の顔を思い浮かべて心配する。
そして、いつの間にか疲れたのかグリムの隣で瞼を閉じて眠るのだった。
ポチャン!
“?”
これは中学時代の話。
言葉が外を歩いていると、近くで水が跳ねる音がした。
不思議に思って、言葉が近づくと学校で飼われている鯉の水槽に何かが浮いている。
(……………ノート?)
所々焦げていたそれはノートのようで、随分と使い古されていた物だった。
(誰のだろう…………上の階から落ちてきたような……とりあえず、拾おう)
首を傾げながらそのノートを拾うと、独特な字でタイトルが書かれているのに気づく。
そのタイトルとは
(将来の為のヒーロー分析……No.13……13冊もあるんだ)
その数に目を丸くするも、字やその使い方からノートの持ち主がヒーローを懸命に目指そうとする想いが伝わってきた。
(………少しだけ)
珍しく興味が湧いたのか、そのノートを広げてみようとした
その時
?“あ!ぼ、僕の!?”
“!”
突然、声がして慌てて振り向くとそこには小柄な体型、緑色のモサモサした髪、そばかすがついている大きな緑色の瞳を持つ少年が言葉の持つノートを見て声をあげていた。
一見、目立たないその少年を言葉は知っている。
(隣のクラスの……緑谷出久くん………)
緑“あ、あの……?”
なぜ、接点のない彼を言葉が知っているのかというとある意味彼は有名だった。
その理由は
(無個性の…緑谷くん)
そう、今は人口の約8割が個性持ちである中彼は珍しい無個性である。
噂では両親は個性を持っていると聞く。
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るーるる(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!誤字脱字が多い作品ですが面白いと言っていただけて嬉しいです(*´ー`*)これからもよろしくお願いします!! (2022年6月4日 19時) (レス) id: a237b45332 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年6月4日 18時) (レス) @page14 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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