episode.286 ページ12
だが、ただでさえ普段の食が細いのにいつもより食が進まなくなっている。
なぜだが、胃が重く思ったより食べられないのだ。
(どうしたんだろ私、疲れてるのかな………?)
グ「モグモグ……いろんな料理が食べられて本当に楽園なんだゾ〜!」
カ「………お前たち、なにを騒いでる?」
3人「「「!!?」」」
料理を満喫していると、冷めた声が響き顔をあげるとそこには鋭い瞳でこちらを睨むカリムがいた。
寮生達「!!り、寮長………!」
ジ「カリム……」
(カリム先輩……?あれ、前にあった時と雰囲気が違うような……)
カ「どういうことだジャミル、客を呼ぶなんてオレは聞いてないぞ!」
ジ「カリム、これにはワケが」
グ「な、なんか怖そうなヤツが来た………」
ユ「あわわ!?どうしよう……来ちゃだめだったのかな!?」
オロオロ……
さらにカリムの低い声を聞き、3人がオロオロし始めると彼は最後にこう言った。
カ「客を呼ぶときは必ず先に報告しろと言ったはずだ!そうすれば………もっとスゲーご馳走と音楽隊を用意できたのに〜〜!!」
ユ「はえ?」
グ「え?」
「!」
カ「よう、3人ともよく来たな!出迎えのパレードもなくて悪い!オレはスカラビアの寮長、カリム・アルアジームだ!はじめまして、だよな?」
ふるふる
カ「え?違う……って事か?」
コクリ
ジ「彼女の言うとおりだ、3人とは初対面じゃない。お前は入学式でグリムに尻を焦がされたし、マジフト大会の前にも食堂で話をしたぞ」
カ「あれっ?そうだったか?あっはっは、悪い悪い。オレ、あんまり人の顔覚えるの得意じゃねぇんだよな〜気を悪くしないでくれ。そんじゃ、改めましてお前ら、これからよろしくな!」
ユ「はい……よろしくお願いします……(なんだか今まで会ってきた寮長とタイプが違うな………)」
(いつもニコニコしてる人……)
今まで会った寮長の中で1番ニコニコと、そして心の中から言葉達を歓迎するカリムの姿に2人は戸惑った。
ちなみにグリムは話を聞きながらひたすら料理を食べている。
「今日の料理も美味そうだ、出来栄えはどうだジャミル」
ジ「いつも通りさ、どの大皿にも危ない物は入ってないから安心して食べていい、毒味も済んでる」
「!」
グ「むぐっ!ど、毒味!?」
ユ「え?毒!?」
ジ「カリムは熱砂の国有数の大富豪の跡取りなんだ、命を狙われることも少なくないから毒味は必須でね」
カ「いつも大袈裟なんだよジャミルは」
151人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るーるる(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!誤字脱字が多い作品ですが面白いと言っていただけて嬉しいです(*´ー`*)これからもよろしくお願いします!! (2022年6月4日 19時) (レス) id: a237b45332 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年6月4日 18時) (レス) @page14 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ