美貌の圧制者 103 ページ16
エ「つーか、なんで出来てるほうが足引っ張ってるヤツに気を使わないといけないわけ？同じだけレッスンしてんだし出来ないほうが悪いじゃん」
ジ「…………ハァ、やれやれ。これじゃ練習にならないな。先輩がた、少し休憩にしませんか？」
ル「ジャミルくんに賛成だ、ブレイクタイムにしようじゃないか」
カ「おう！一休みして気持ち切り替えていこうぜ」
ヴィ「はぁ、仕方ないわね………」
「うえ〜い、疲れてたから茶菓子めっちゃ食べるぜ〜」
ジ「お前は疲れる程何をしたんだ？」
ーポムフィオーレ寮 廊下ー
エペル、デュースと去っていき残されたメンバーも集中が切れてしまったのもあって休憩に入る中ヴィルは廊下に出てスマホを見ていた。
ヴィ「“Mira,Mira”教えてちょうだい」
M『はい、なにを検索しますか？』
ヴィ「今この時、最高に美しいのは誰？」
M『美しい メンション数第１位 アカウント についてのWeb検索結果は…………ネージュ・リュバンシェです』
ヴィ「………………………」
スマホから聞こえる機械音が発したその名前を聞くとヴィルは徐々に顔を曇らせてスマホを持つ手に力を込める。
ヴィ「…………………努力すれば報われるのはおとぎ話の中だけよ」
ポタッ ポタッ
黒い墨が1つ 1つ
広がっていく
ル「………ル、ヴィル！」
ヴィ「………ハッ！」
スマホを握りしめたまま、その場に立ち尽くすヴィル。
ずっと近くで声をかけていたらしいルークに気づくと我にかえる。
ル「どうしたんだい、キミらしくなくぼうっと立ち尽くして。可愛いキティに噛みつかれればさすがの
ヴィ「まさか、やめてくれる？」
ル「ヴィル、ムシュー・姫林檎にもわかるように見せてあげたらどうだい？キミの“美”が持つ“パワー”を」
ヴィ「…………………フッ、いいでしょう」
「なんかカッコいい事言ってる」
ヴィ「！？アンタ！いつの間に！？」
ル「気配なしに背後に立つAくん、ボーテ！！」
ーポムフィオーレ寮ー
その頃、ボールルームから出ていったデュースはポムフィオーレ寮の前で酷く落ち込んでいた。
デュ「はぁ〜〜〜〜〜〜……やっちまった。完全に八つ当たりだ、優等生のやることじゃない。図星刺されてキレちまうなんて、だっせぇな俺…………」
先程のやり取りを思い出し、さらにため息をつくデュース。
すると、そんな彼に………
「おらぁあ！冷たいタオルだぁあ！」
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