スケアリーモンスターズ 32 ページ48
ラ「なんでAちゃんがいるんスかぁああ！！？」
レ「驚きすぎだろ」
唖然とする一同を見て、笑っていたラギーだったがAの登場に飛び跳ねる程驚いた。
そんな彼を見て呆れるレオナだったが、軽く無視をする。
「なんか凄いセットですね、海みたいなのもあるし」
レ「はっ当然だな。他の寮じゃこんな大掛かりなセットは作れねぇだろ」
ジャ「うっす！サバナクローらしいハロウィーンになったと思います！船が舞台とくれば、仮装は当然………」
鼻で笑うレオナに便乗するように、ジャックの声が会場全体に響き渡る。
そして現れた彼の姿は…………
ジャ「“海賊”です」
派手な帽子と大きな上着、それぞれ貝殻やヒトデをモチーフにした飾りをつけて豪快に歩くジャックの姿は完全に海賊だろう。
ジャ「エレメンタリースクールの頃、巨大なワニと戦いながら航海をする海賊の本を読んで……主人公のかっこいい船長に憧れてよく海賊ごっこして遊んだんすよ。ハットかぶって、木の棒をサーベル代わりにして隠したお宝をダチと探し合いっこするんです」
「…………へ」
ジャ「なんだよその変な笑い方！言いたい事があるならちゃんと言え！！」
カ「あ、オレもその本知ってるぜ！海賊ごっこ、よくやったな〜」
デュ「僕もです、世界的に有名な児童書ですよね」
「僕はその児童書は知らんが、ディアソムニア寮にギャンギャン騒ぐ「ワカサマ！ワカサマ！」が鳴き声のワニを見かけたことがある」
カ「え！？ディアソムニア寮ってワニ飼ってるのか！？」
マ「いや、飼っていないが」
リリ(ぷぷ……セベク………)
エペ(ああ、セベククンの事か………)
ヴィ(なんで、カリムもマレウスも気づかないのよ)
イ「児童書……ああ、『お髭船長の冒険』シリーズね。全７巻＋外伝２巻。昔、オルトも読んでたな」
ジャ「『仮装』って言われて、海賊になりきってたことを思い出したんで、今年のテーマにしました」
レ「自由でなににも縛られず力と知恵だけで海を渡る海賊。弱肉強食のサバナクローらしいテーマだろ？1年坊が考えたにしちゃあ、いい案だ」
ジャ「ありがとうございます！」
「…………………へ」
ガシッ！
レ「おい、テメェ……なんだその人を小馬鹿にしたような笑い方わよ。言いたいことがあんならハッキリ言え」
「ふへ〜」
ジャ「んで、海賊の仮装をするからには船が必要だろうってことで…」
ラ(ジャックくん、ここは無視するんスね)
レオナに顔面を掴まれている
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