星47 ページ4
「ひど〜い!おじ様はステラがいつもジャミルにお世話になってるからって作ってくれたのに!ほら!!」
ズン!
ジ「ふぐ!?」
吸血鬼の作った料理と聞き、警戒し出すジャミルだったが頬を膨らませたステラが無理やりフォークでケーキをさすと彼の口にねじ込んだ。
突然の事にジャミルは避ける事もできず、ケーキを口に含みゆっくり味わう。
ジ「…………う、まい…………」
「ね!ドラルクおじ様のケーキ美味しいでしょ!」
ジ「あ、ああ…………」
ジャミルの言葉を聞き、ステラはまるで自分が褒められた事のように笑顔になる。
その笑顔を見てジャミルはなぜか居心地悪くなった。
すると、ステラは彼の机に置かれたマジフトメンバーの紙を見つける。
「なあに、これ?」
ジ「マジフト選手のメンバー表だ」
「まじ……ふと?」
ジ「…………まさか、マジカルシフトを知らないのか?」
「初めて聞いたよ、何かの名前?」
ジ「(マジフトを知らない………そう言えば魔法がない世界だと言っていたから当然と言えば当然か、マジフトは魔法を主体としたスポーツだから)マジカルシフト、通称マジフトと呼ばれるスポーツだ」
「スポーツ!?なんだかかっこいいね!」
ジ「かっこいいかはともかく、選手も見ている方も熱くなるのは確かだな。このディスクを相手側にあるゴールにいれて点を取り競い合うんだ」
そう言ってジャミルは近くに置いてあったディスクを手に取ってステラに見せる。
ステラはディスクを見ると目を輝かせた。
「へえ!」
ジ「………キミは本当、初めて見たものをキラキラした目で見るんだな」
「だってみんなキラキラしてるもん、ステラキラキラしたの好き!!」
ジ「そうか………」
「うん、ジャミルは好きなものないの?」
ジ「好きなもの………カレー…いや、これは好きな食べ物か。後はダンス………は趣味か」
「ジャミル、カレーが好きなんだ!美味しいよねカレー!」
ジ「落ち着けって!ケーキが落ちる!」
「あ、ごめん。ジャミルの事が知れてつい」
ジ「っ…………………」
好きなものの話になり、ジャミルが色々と口に出して言うと顔を近づけてくるステラを押しのけ、ケーキを持ち上げながらそう言う。
ジャミルにそう言われたのと、彼の様子に気づいたステラは彼から距離を取り苦笑いしていた。
ジ「(俺の事が知れて何がそんな嬉しいんだ………)変わってるな」
「変わってるのかな?」
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らむね(プロフ) - 毎回の展開楽しみにしてます!この作品すごく好きなので読んでいくのが楽しいです!更新頑張って下さいっ!! (2022年3月15日 22時) (レス) @page11 id: 071003fa78 (このIDを非表示/違反報告)
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