My precious one.

#39 ページ39

〆







紫耀「んーまぁ！！！」



海人「まじ美味すぎ！！お店開けるってこれ！！」







カイくん褒めすぎだし、

紫耀さんに至っては物凄く幸せそうな顔して頬いっぱいに頬張ってる。



そんなに口に詰め込まなくても逃げないよ。笑







ついつい、廉くんがいたらどんな反応してくれたのかな。って考えちゃうけど、


頭をブンブン振って掻き消す。








…目丸くして、やば！！！ってオーバー気味に褒めてくれそう。



って、結局考えちゃうんだなぁ。









・








カイくんが王様に呼ばれて出ていって、部屋には私と紫耀さん2人だけ。






外は相変わらず雨模様で、朝より激しくなってるのが分かる。



これじゃ、絶対帰ってこれないよ。








『…はぁ。』



紫耀「ため息ついたら幸せ逃げるよ。」



『ん〜、そうですね〜。』








軽く受け流したけど、

その対応が気に食わなかったのか、ものすごく私の方見てきてる。








『明日は帰ってきますかね…？』



紫耀「この天気じゃ微妙かもね。」



『そうですよねー…。』







いつ帰ってくるか分からないって若干鬱になりそう。






嵐かな、これ。



なんでこの日に合わせて嵐がくるかな。

私の日頃の行い特に悪くないはずなんだけど。









紫耀「よし、アッブルパイ作ろう。」



『え？』







さっきまでボーッとしてるなぁって思ってたら唐突なアップルパイ発言。




どこにアップルパイ要素あったかな。


しかも紫耀さんが作るの…？？







紫耀「明日廉帰ってこなかったらまた俺らで食べればいいし！作ろう！」






頑張ってください。って言おうとしたら、

ガシッと手を掴まれて調理場まで強制連行。





え、私も手伝えってこと？


それとも私に作れって？



それはあまりに唐突すぎる。








〆

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