65話 ページ17
…
大毅「あーっ！！聖菜またサボってるー！！」
智洋「大毅うるさい。笑」
騒がしくやって来たのは、部活組のみんなで。
聖菜「大毅くんがちゃんとやってくれへんから聖菜たちががんばってるんやろ？！」
大毅「俺やってちゃんとやっとるわ！笑」
望「聖菜この前も室内練のときサボったから照史が怒っとったで。笑」
聖菜「やって室内練のとき聖菜いる意味ないやんか！」
智洋「まぁ、それもそうやねんけどな？笑」
なんて、サッカー部同士で盛り上がってる。
そういえば、体育祭が終わったらサッカー部の大会だ。
最近は雨のせいでグラウンドでの練習はできてないけど、照史も気合入ってるやろうな〜。
部活がある人は、みんな部活の前か、途中か、後か
バラバラの時間に作業をしに来る。
サッカー部やテニス部は雨の日は室内練習だから早めに部活を終えて作業をしに来ている。
大毅「あっ、ここ愛美ちゃんが描いたん？めっちゃ上手いなぁ。」
彼お得意の太陽みたいな笑顔で
至近距離で顔を覗き込むもんだから
…彼女、ゆでダコみたいになっちゃってるよ。
流星「はい、横向くの禁止。」
ぼーっと2人を眺めていれば、流星に顎を掴まれ視線を戻される。
…ちゃんと作業しなきゃいけないのに、何やってんだ私は。
だけど、どうしても彼らのことが頭から離れなくて。
由紀「ごめんのんちゃん！ちょっと部活長引いてもうた〜」
目の前で手を合わせながら申し訳なさそうに走って来たのは、私を作業に集中できなくさせるもう1人の元凶で。
望「ええよ、俺も今来たとこやし。」
由紀が来ると、早速隣同士くっついて楽しげに作業を始める。
なんだか、同じ係になってから
前よりもっと仲良くなったような気がする2人。
「はぁ…」
無意識のうちにため息をついていた私に、
流星「横向くの禁止言うたやろ。」
また、顎を掴んで視線を戻させる流星。
流星「…涙目やんか。」
困ったように笑って、シャツの袖で優しく拭ってくれる。
どっちも、取られたくないなんて…
わがままで、欲張りで、最低だ。
流星「泣かんでええって。な？」
優しくされると、どんどん溢れてきてしまう。
こんな、ぐちゃぐちゃな感情のときに
そばにいてくれるのが流星でよかった………
…
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作者名：ホワイトモカ x他1人 | 作成日時：2019年9月27日 0時
