26:灰かぶりの過去 ページ27
ある日、園長と一緒に出かけたはずの従者が、慌てた様子で帰って来た。
従者「園長先生が。お亡くなりになりました。」
残っていた先生達の顔が、みるみる暗くなる。
当時6歳のシンディでさえ、その言葉の意味を察した。
シンディ「園長先生は、もう、帰ってこないの？」
シンディは従者に聞いた。
従者「シンディちゃん…うん｡でも、先生はきっとシンディちゃんを見守ってくれているよ。そうだ。園長先生から、預かっているものがあるんだ。」
シンディ「？」
シンディはその言葉に、涙をこぼしながら首を傾ける。
従者「これだよ｡」
シンディが貰ったものは、花をかたどったブレスレットだった。子供には少し高価に見えるそれは、シンディが強請った、一番きれいな花だ｡
従者「シンディちゃんに、大きくなったらつけて欲しいって。その時まで、持っていなさい、だって。」
シンディはそれを、大事そうに宝箱にしまった。
それを、ドリーゼとアニーが見ていた｡
しばらくして、新しい園長がやって来た。
前の園長の娘だと言う。
しかし、この娘。
父である園長の、財産さえあればあとはもうどうでも良かった。
次々に元いた先生をやめさせ、子供達を売り、減らしーーーーーー
そして、何故か、ドリーゼとアニーを可愛がった。
シンディを、嫌って。
この日から、シンディはこき使われるようになった。
シンディ「ドリーゼ…？アニー…？」
ドリーゼ、アニー「「何よ、灰かぶり。」」
シンディ「！」
シンディは２人の姉に裏切られ、
こき使われ、
8歳の誕生日を迎える頃には、すっかり人が嫌いになってしまった。
そんな、ある日。
子供が欲しいと、伯爵がやって来た。
シンディがいつものように、隅で縫い物をしていたときに、だった。
伯爵は、シンディが欲しいと言った。
シンディは驚き、伯爵に冷たくあたった。
園長の娘も、こんな物はやめて、ドリーゼやアニーを引き取る、私と結婚はどうだ、と言った。
伯爵はそれでも、シンディがいいと言った。
さすがに抗えず、園長の娘も、シンディを差し出した。
これこそが、現在の父、メルシノ伯爵との出会いだった。
伯爵「君の名前は、なんだっけ？」
???「しん、ううん。伯爵、お父様が、つけて下さい。」
伯爵「え、でも。」
???「ごめんなさい。今までの名前も大切だけど、この名前はもう、辛いの。」
伯爵「…分かった。そうだね、君は…
A
どうだい？」
A「A…。うん、好き｡ありがとう、お父様｡」
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ゆずりは(プロフ) - 完結いたしました！ありがとうございました! (2020年12月5日 12時) (
レス) id: d4a1b6f1ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆずりは(プロフ) - ハーチュラビュリュって言っちゃう人さん» そんなに褒めて頂けたのは初めてです!ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです! (2020年11月23日 23時) (レス) id: d4a1b6f1ce (このIDを非表示/違反報告)
ハーチュラビュリュって言っちゃう人 - 今日初めて貴方様の小説を読ませていただきました。語彙力が無さすぎて誉め方がわからないんですけど(( 物凄く面白かったです！続きを楽しみに待っています！ (2020年11月23日 22時) (レス) id: aea5f17203 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずりは(プロフ) - すんさん» お恥ずかしい…。ご指摘ありがとうございます。 (2020年10月27日 3時) (レス) id: d4a1b6f1ce (このIDを非表示/違反報告)
すん - badがbatになってますよ＿|￣|○ (2020年10月26日 22時) (レス) id: dc22fa88f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずりは | 作成日時：2020年6月20日 14時
