■Story.98 ページ48
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放課後になって俺は帰る準備をする。
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涼介が俺の嘘に付き合ってくれたおかげで
玲衣と帰る必要もなくて。
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テスト期間ということもあってクラスメイトは
早く帰っていて、最後に残ったのは俺だった。
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後ろのロッカーから範囲の問題集を取出して、
鞄に詰めて。
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いつも以上に重い鞄にテンション下がりながら
帰ろうとしていると、
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裕翔「あっ………………」
玲衣「裕翔…………」
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帰ったと思っていたはずの玲衣が教室に戻ってきて、
気まずい雰囲気が二人を包み込んだ。
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玲衣「涼介と帰るんじゃなかったの?」
裕翔「……待ち合わせてる。何かあっちが行くところあって……」
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玲衣「ふーん……そうなんだ。」
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裕翔「そうだよ、だから……じゃぁね。」
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あまり口を開くと玲衣に嘘がばれてしまいそうで
早く教室を出ようとすると、
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玲衣の横を通った瞬間に腕を掴まれた。
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玲衣「嘘だよね、涼介と帰るの。
それに、それだけじゃない………よね?」
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俺の手首を掴む彼女の力が強くなっていくのがわかった。
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玲衣「私、今日ねお昼休みに後輩のところ行ってて。
そうしたら、音楽室から出てくる妹ちゃん見かけて。」
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自分の早くなる鼓動。
どんどん胸が苦しくなっていくのがわかった。
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玲衣「そうしたら、びっくり。
その後に、裕翔が出てくるんだもんね。」
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嘘がバレた瞬間――――――…………
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時