■Story.64 ページ14
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裕翔「Aは先に部屋に戻って寝てな?」
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一時間ほどして自宅に戻ると
夫婦喧嘩は終わったみたいで静かだった。
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Aは俺の言葉に素直に頷いて
2階へと消えていく。
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俺がそっとリビングの横を通ると
母さんとばちっと目があった。
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「どこ行ってたの?」
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裕翔「……公園。母さんたちが喧嘩してるから
Aが怖がって、だから。」
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「そう、なの。ごめんね。ちょっと小さなことで
言い合いになっちゃって。」
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裕翔「…………仲直り、したの?」
「んー、まぁ……一応ね。」
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俺はどっちを望んでるんだろう。
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心のどこかで夫婦喧嘩が長引いて、
関係に亀裂が入って、離婚……
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そうすれば俺とAは“兄妹”では
なくなる、なくなられると思ってるのは確か。
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だけど……
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裕翔「今度からはAがいるところで
喧嘩するの止めてよ。」
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お兄ちゃんとしては、この人の息子としては
こういうのが一番正しくて。
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「気を付けるわ。あ、そうだ……
明日、ちょっとお父さんの会社に用事があって
家空けるからAちゃんと簡単に夜ご飯済ませてね。」
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裕翔「ん、わかった。会社でも喧嘩しないようにね。」
「わかってるわよ。もう、意地悪な息子ね。」
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時