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『 Aねぇ、好きだよ？ ずっと好きだから』
小さな頃は意識なんてせずに簡単に"好き"なんて言ってたな。
一緒にお昼寝して、先に俺が起きちゃって、もう一度寝ちゃえってAちゃんに抱きついたらお日様の匂いがして、それが好きだった。
「冗談なんかじゃないから。好き、なんだよ…忘れないでね、俺の気持ち、Aねぇ…」
隣でスヤスヤと眠る彼女の前髪を掬い上げて、安心しきったその寝顔に懐かしさを感じつつ届かない想いを囁いた。
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俺が一番危機感を感じたのは、Aちゃんを抱いた２回目の夜のこと。
事情のあとまったりとベットで過ごし、うとうとしかけの瞼を開けたらAちゃんのスマホ画面が見えてしまった。
｢ねえ、花見ってなに？｣
｢ん？｣
そう聞くと、とくに慌てる様子はないから悪い事ではないと思っていたし、彼女が自分の時間を楽しむことを邪魔しようなんて1ミリも考えてなかった。
ただ相手を知るまでは。
｢ねえ、"高橋さん"って誰？ 花見ってなに？｣
｢えっと、高橋さんは…友達で、花見は明香里も含めて友達でやらないかって今日誘われたの｣
｢ふうん、それっていつ？｣
鬱陶しいとか思われるかな？
でも文面からして男でしょ？
合コンのこともあるし、正直今俺はAちゃんを易々と男の元へ行かせる余裕なんてないから。
行きたそうにしているAちゃんにダメって本当は言いたいけど、そんなカッコ悪いこと言えないから、全然いーよって気にしてない風に言えば、ほら嬉しそうに笑うんだから可愛いわ。
この笑顔にやられてるのは、もしかしたら俺だけじゃないのかも。
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それから数日後の花見当日、仕事が終わって直ぐにAちゃんに電話をかけると、思ったよりも早く出てくれた。
｢花見してんの？｣
｢してますよ〜、昨日言った公園だけどね、すっごい人でねぇ！ でもすっごく綺麗だよ！｣
｢へえ｣
｢大ちゃんとも見たかったなあ！｣
上機嫌な彼女の声に若干不満はあるものの、楽しげな声は俺の気持ちも向上させる。
そして最後の一言は、俺を走らせるには十分すぎるほどだった。
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☆ゆきんこ☆(プロフ) - 詩乃さん» ありがとうございます！駅のシーン予想当たりましたか？やっぱり好きな人と別れるのは名残惜しいので彼は待たない事を選びました。4章でも切なさ続くかもしれませんが、よろしくお願いします(^^) (2020年8月20日 9時) (
レス) id: 7487347ac7 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - まのかさん» ありがとうございます！やっと彼sideも終えて本編に戻れますので、4章もよろしくお願いします(^^) (2020年8月20日 9時) (レス) id: 7487347ac7 (このIDを非表示/違反報告)
詩乃(プロフ) - またまたのめり込んで拝読しました！あぁ〜、やっぱり駅でお別れしてすぐ帰っちゃったのはそういうことだったのね！（ ; ; ）と私の中で大ちゃんへの共感の嵐が止まりませんでした。切ない…でもキュンとします。引き続き応援しています！！ (2020年8月20日 2時) (レス) id: e6f055e37f (このIDを非表示/違反報告)
まのか(プロフ) - 大ちゃんｓｉｄｅ完結おめでとうございます ＆ ありがとうございます！ どっちも読めて本当にうれしいｗｗｗ 4章も楽しみにしてます＾＾ (2020年8月19日 20時) (レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年8月8日 9時
