扉の先に【募集企画小説】

7話目『晴雪』 ページ8

夢だと思った


猫又の晴雪は今、自分が置かれている状況をそう結論付け様とした


お気に入りの木の上で昼寝をしていたのだからこのおかしな状況も夢に違いないそう思っていたのだが


喋るウサギこれはまあ夢の中なのだから喋ってもおかしくはない


だが、周りにいるみたことのない者達は一体どう説明をつければいいか分からなかった


夜の世界の住人だけならまだしも昼の世界の住人まで居たら本格的に説明の付けようがない


試しに軽く頰をつねってみると鈍い痛みが伝わる


そこでようやく夢だと思う事に白旗を振った


これは紛れもなく今、現実で起こっていること


なら、一刻も早くこの状況を何とかしなければと思う反面少し喜んでもいた


口元に浮かべた笑みを誰にも悟られない様に喋るウサギの説明を聞いていた


胸にある考えを秘めたまま

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