東 ページ27
「……」
「…………」
「……あっ、こ、ここで食べましょっか」
「あ、うん、いいよ」
ハイ気まずい気まずい！！分かってはいたけど喋ること考えときゃよかった！！！
東峰先輩は私より約４０ｃｍ大きい。
それに加えて彼は到底高校生には見えない顔立ちをしているので、側からみれば誘拐犯と小学生である。
「あの、」
「は、ハイ」
「……なんで敬語なんですか」
「なんとなく……？」
お弁当を広げながら、思い切って話しかける。
……先輩のお弁当箱大きいなぁ。
くすくす笑う。なるべく自然に心がけながら話をすることにした。
「えっと、先輩はバレー好きですか？」
聞かれると思っていたのだろう。
ぽりぽりと頭をかきながら、「うん……」と目を泳がせる。
「……もちろん好きだ。ずっとやってきたし、嫌いになれるわけないよ」
……よかった。
嫌いだとか言われたらどうしようもない。
バレーが嫌いな人に無理に部活に戻れとか言えないし、説得しても意味がない。
「……よかったです」
「……変だよな、俺」
「？なにがです？」
苦笑を浮かべる東峰先輩。
「だってさ、バレー好きなのに、またやりたいのに、できないんだよ。変だろ？」
「それは……」
ちっとも変じゃないです。
またできます！
なんて証拠もない言葉を口にしようとして、喉元にとまる。
ーー落ち着こう。
私が一人で喚いたってどうにもならない。
「私、ずっとバレーを見るのが好きで、それでマネージャーになったんですけど、
去年の県体みました」
「！」
東峰先輩は少し目を見開いて、そして私から顔を逸らす。
自分のトラウマとなった試合だ。
後輩に、見ていて欲しくはなかっただろう。
「……はは、そっか。……その、かっこ悪いだろ？西谷があんだけボール繋いでくれたのに、俺は……」
「たしかに、最後はちょっとかっこ悪かったです」
少し目を伏せ、先輩が今度口を開く前に、
「でも、諦めるまではかっこよかったです」
と、言葉を重ねた。
東峰先輩は私の言葉につられて顔を上げる。
「何回ブロックされても全力のスパイクで、次はぶち抜いてやるって感じが伝わってきて、だからこそ、最後はちょっと残念でした」
→
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き(プロフ) - 愛さん» ＾＾＾＾＾＾ (2020年2月24日 14時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 赤梟ってもしかして！！.... (2020年2月24日 13時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ありがとうございますううう！！こちらからお願いしますはアマゾン不可避です (2020年2月23日 15時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - もちろんです！というかこちらからお願いします！ (2020年2月23日 13時) (レス) id: a635d8fb67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ほわあああ！！！ ありがとうございます！！か、可愛くなってる……あの、作品内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2020年2月23日 12時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年2月17日 12時
