【赤】ハートに火をつけて (ページ18)

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ある日。

Aとの思い出なんて、全部過去の淡い青春になっていて

Aの家族は父親の転勤の都合で

兵庫から京都に引っ越すことになり

実家に帰ってもAに会えることもなく

今を生きるのに必死になっていた。

神山「こないださぁ。立川に隠れ家みたいなおしゃれな喫茶店見つけて

喫茶店って珍しくて嬉しくなって、入ったんよ」

楽屋では、神ちゃんの話にみんな自分のしたいことをしながら聞いていた。

俺はスラムダンクを読んでいた。

神山「そしたら、カウンター席３席しかないこじんまりとした店で。」

中間「へぇ、てか立川になんで行ったん？」

神山「ロケの寄り道」

喫茶店のお店の人は個人経営で若い女性やったそうで。

重岡「惚れたん？」

神山「いや、それがもうめちゃ美人さんやったんよ」

重岡「お！？」

神山「しかも、ジャス民っぽかった」

桐山「そうなん？嬉しいなぁ」

神山「身長高くて、俺ぐらいあったかなぁ。」

藤井「女子でそれは高いな」

神山「シゲと同い年やったよ」

重岡「へぇ」

一瞬、Aが頭によぎった。

いやいや。

そんな偶然なんてないよな。