【赤】ハートに火をつけて (ページ17)

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雨と虹（現在）ページ17

そして、月日が流れ

俺はジャニーズWESTとしてデビューして７年が経とうとしていた。

成人式は思い出したくないくらい苦い過去になっていた。

あのあと、家に帰った直後にオトンが帰ってきた。

俺たちの帰りが遅くて心配したオトンが観覧車に向かえば、

Aが車椅子に座りながら泣いていたらしい。

オトンと一緒に帰ったAは自分の家に戻った。

オカンがその話を聞いて、俺をビンタした。

母『アンタ、女の子を放って何してんの！

アンタがおらんとAちゃん足怪我してんのに何もできひんやろ！このドアホ！』

オカンの言うことは、今思えば正論なんやけど

あの時の俺は傷が癒えてなくて

重岡『あいつが俺を捨てたんや！！』

そう叫んでいた。

母『はぁ？何言うてんの？

とにかくAちゃんに謝りに行き！はよ！』

気づいたら、俺はAの家のインターホンを押していた。

会いたいけど、気まずすぎて会いたくない

そんな気持ちでいっぱいで、あと５秒で出えへんかったら帰ろ。

そう思って、数を数え始めたら

母『はーい』

Aのオカンが出てきた。

重岡『あ、あの。

俺、Aを置いて1人で帰っちゃって。

Aに謝りにきました。』

そう言うと、Aのオカンは申し訳なさそうな顔をした。

母『Aね、今は大毅くんに会いたくないって言うてるのよ。

ねぇ、何かあったん？おばちゃんでよければ話聞くけど』

まさか、俺らが付き合ってるなんて、

そんなことは知らずに純粋に心配してくれるおばちゃんに申し訳なく思いながら

重岡『すいません、じゃあ今日は帰ります』

母『明日になれば、Aも落ち着くと思うから』

俺はおばちゃんに会釈して帰った。

そして俺がAに謝る日は明日になっても明後日になっても来ることはなく。

いつの間にかデビューを迎えて

４人なのか、７人なのか

色々と大事な時を迎えていた時期で

Aのことを考えてる暇もなく

めでたく７人でデビューして

現在に至る。