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俺が洗面台から戻ってくると、楓はピーマンをよけて食べてた。







「あ、楓。ピーマン食べなあかんよ」

「楓ピーマンたべられるよ。

たべないだけ。」

「そんな言い訳は許されへん。食べてみな。」

「いや!」


「だーめ!楓」

「だからたべられるってば。」



「じゃあ、食べたら一緒に宿題やってあげる。



でも食べなかったら1人で夏休みの宿題やりーや?」






楓がキッと睨んだ。






「楓、のんすけ嫌い」






楓は顎に人差し指と親指をくっつけてそのまま下に開いた。








「あ!そんなこと言うなら宿題手伝わんわ〜。」






「わかったよ、たべるたべる。

たべればいいんでしょ?

これだからおとなってめんどくさいんだよね。」





ホンマに小学生らしくないような口調で言いながら、楓はピーマンを箸で持つ。





嫌そうにしながらなんとか口に入れて噛むと



“にがーい”と言いながらこっちを向いた。









「よくできました。」

「はい、ピーマンたべたからしゅくだいてつだってください」

「全部、食べたらな。」

「えー?なにそれ」

「全部食べたら手伝ったるわ〜。」

「のんすけ、ぜったいモテないでしょ」

「残念ながら、モテモテなんやなぁ〜。」

「ぜーったいうそ。」












2人ともご飯を片付けて、食器洗い。




また俺が洗い物で楓が拭く担当になる。








しばらく無言でやっていたけれど、楓が口を開いた。










「…のんすけ。」

「ん?」

「きのうのことは、ママには言わないで。」

「…………。」

「だれにもいうあいてがいなかったから


だからのんすけに言っちゃったけど」



「……………」


「ママにはぜったいいわないで。」


「…………分かってる。言わんよ」







そう言うと、安心したのか止めてた手を動かした。

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作者名:きい | 作成日時:2021年8月29日 23時

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