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ソラ「マウンテンゴッド、まあゴッドでいっか。

神がいるからだよ。大毅くんは、多分まだAの心の中にゴッドがいるって不安なんじゃない?」




ソラが汁まで残さずに綺麗に食べ終える。


…私の心の中に、神山くんはまだ。


いるのか。




ソラ「ちゃんとさ、大毅くんに愛情を向けないと。」


「向けてるよ。ちゃんと。」


ソラ「たとえば?」


「えぇ、なんでそんなことソラに言わなきゃいけないの」



ソラ「私は断然大毅くんの恋を応援したいから。」





わけわかんない。


大毅の恋を応援するってことは、私の恋を応援することと同じじゃないのか。








ちゃんと、朝のキスはするし。


ご無沙汰にならない程度にすることはしている。お互いの成り行きで。


ハグだってしてるし…。








これ以上のなにを大毅が望んでいるのか、わからない。



会話だって普通にたくさんしている。人並み程度に。







ソラ「大毅くんがなにをしたら喜ぶか。」

「それがわかんないから困ってるんじゃん。」




 




はぁー、と、ため息をつくと


ソラが眉を顰めた。



レンゲをことんと置いて、ソラはこっちを見つめてくる。




ソラが、なにを言うのか、怖い。







いつもソラは的確なアドバイスをしてくれる。


大毅とめっちゃ喧嘩した時、ソラのアドバイス通りに行くと次の日にはいつも通りに仲直り。


だけど、そのアドバイスは核心をついてくるから、それが心にグサッとくる時がよくある。









 









 








ソラ「A。


…本当に大毅くんのこと、好きなんだよね?」




だけど、今日のソラは違った。


検討ハズレなことを言う。


「え?当たり前じゃん。

好きじゃなかったら、付き合わないし

一緒に住まないよ。」



なにを言ってるの、ソラ。

私が少し笑うと、ソラは真剣な顔をして続ける。



ソラ「…そうやって、自分に言い聞かせてるわけじゃないよね?」


「違うよ。どうして?」



ソラは私から目を逸らしてふぅー、と息を吐く





ソラ「…私は大毅くんを応援してるからさ。」

「だから、それどう言う意味?

私のことも応援していることになるよ?」






そう笑うと、ソラは“うん”とそれっきり。納得のいかない顔をする。

どうしてソラが納得しないのかよくわかんないけど


私も心のモヤモヤがあるまま醤油ラーメンの汁を流し込む。

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作者名:きい | 作成日時:2021年8月1日 20時

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