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ソラ「いやあ、それはAが原因じゃない？」
「え、私？」
サークルの友達、ソラと昼食中。
お互い引退したけど、こうしてよくお昼ご飯を一緒に食べている。
「どうして？」
ソラ「そりゃあ、不安だからだよ。Aがどっか行ってしまいそうだから」
昨日の話をしながらのラーメン屋さん。
私は辛いのがそこまで得意ではないけど、ソラは激辛ラーメンを美味しいと嬉しそう。
隣で醤油ラーメンを食べる私は、辛くないものを頼んでいるけど汗をかきながら麺を流し込む。
「どっかって…。5年も一緒にいるのにさ。
強がってるけど、それは強がってるフリで、
実際は嫉妬深いの。なんでかな。」
ソラ「だーかーらー。」
ソラは、私の肩を強めに叩く。
…高校時代、バレーボール部だったソラ。
ソラ、そこはアタックする場所じゃないのよ。
ソラ「マウンテンゴッドがいるからでしょ」
「…え？」
ソラ「…え？って、なに？」
「なに、マウンテンゴッドって。」
ぽかんとする私にソラが“あ、そっか。Aそう言えば酔い潰れてたわ。”なんて一人で納得している。
待って待って、なんだっけ。
ソラ「一回二人で飲みに行ったじゃん？
そん時に言ってたよ？
昔大好きだったマウンテンゴッドと、彼氏さんと三人でよく遊んでて
マウンテンゴッドが転校した2日後くらいに今の彼氏さんに告白されて
その時は感情がぐちゃぐちゃで、三ヶ月くらい待ってもらって
そしたら三ヶ月待っててくれたことに…」
「ストップストップ！
え？私そんなこと言ってたの？」
ソラ「うん。酔いながらね。
そんで酔いながら彼氏さんを電話で呼んで、車で迎えに来てもらってたよ。忘れたの？」
つら。
「いや、それは大毅に次の日めっちゃ怒られたから
事実は忘れたけどその事実があることは知っている…。」
ソラ「むずい、哲学？」
なに、マウンテンゴッドって。
神山くんのこと、ソラに言ってたのが恥ずかしい。
しかも、ネーミングセンスが酔っ払いレベル。
ソラは学部も学科も違うから、大毅のことはその一回しか会ったことないんだけど。
ソラ「めっちゃかっこいいよね、あんたの彼氏。
ほんと、Aにはもったいないくらいだよ」
「それ、自分で言うから。ソラが言わないで。」
ソラはぺろっと舌を出す。
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作者名：きい
| 作成日時：2021年8月1日 20時
