【赤】花火の魔法にかかってしまえ (ページ17)

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B ページ17

濱田「じゃあ、合流直後で悪いけど解散するか。』

重岡「え、もう？」

神山「もう店も閉まってるし。

暗いしさ。

あと、早めに帰らんとAの親が心配するから。」

そう言われてしまうと、やっぱり私は女の子なんだなってつくづく思う。

大事にされてるってことじゃなくて

みんなの足を引っ張っていることに、だいぶ申し訳なくなる。

　

「みんなはまだいたら？

私、1人で帰れるから。」

藤井「ええやん。親に連絡したらまだ遊べるやろ？」

濱田「流星。親御さんに迷惑かかるから。」

　

　

　

みんなが心配そうに私の方を見る。

「ごめんね。じゃあ私帰るね。

またね。」

神山「また来年な！楽しかったで！」

藤井「気をつけて帰れよ。」

濱田「ちゃんと食べるんやでー！」

　

　

わたしが背中を向けて帰ろうとすると

　

　

大毅が私の腕を引っ張った。

　

「…大毅？」

　

　

　

重岡「…家まで送ったる。」

　

　

そう言って、私の腕を離して

歩き出す大毅。

　

神山「そうやな。シゲと一緒に帰りや？」

「あ、うん。

じゃあ、今日はありがとう。」

みんなに手を振って、

すでに歩き出している大毅の横に走って並んだ。

　

　

今日は、大毅にドキドキしっぱなしだ。

気持ちが上がっては下がって

下がっては上がってる。

大毅は、私の気持ちに気づいているんだろうか？

私の気持ちを知っていて

お互いがお互いの感情を探っているのか。

　

　

聞きたいけど

違ったら恥ずかしい。

自意識過剰になってしまうから

　

　

「…送ってくれてありがとう。」

ずっと無言のまま、私の家の前にあっという間に着いてしまう。