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A ページ11

花火がどーんと上がった。




赤色


青色


ピンク色


緑色


オレンジ色






いろんな色が空に咲くように、私の恋の色も




どんどん大きくなっていく。







二人で座って上を見上げると、









私の左手が温かくなる。









左を向くと、大毅がこっちを向いて恥ずかしそうに呟く。







 








 









重岡「さっき、妬いた。」







「え…?」






そう言うと、大毅は後ろに倒れ込んで上を見つめる。







重岡「流星とあまりにも楽しそうに線香花火してるからさ。」









 









 







大毅…。



それはどういう意味ですか?







私が大毅のことを見つめると

大毅は、恥ずかしそうにまた起き上がる。









 








 







重岡「線香花火が最後まで残ったら、Aに俺の気持ち言おうって、





何年も前から決めてん。







今年初めて俺が最後まで残った。」









夏の暑さなんて関係ない。







少し湿った風が二人の間を駆け巡る。




心臓がドキドキ。





友達の一人だと思われてるって、




勝手に勘違いしていたけど









 








 








 






 





大毅が私の瞳を捉えて逃さない。









花火がどーんと上がる。








「あ、花火…。」





最後の大きい一発が終わる。





綺麗だった天の川が





何十回にもわたって上がった花火の煙で見えなくなる。









 








重岡「A。」









 






 






 







「…はい。」









 






はっきりしているはずの気持ちも






大毅の前では








正面にぶつけられず、おどおどしてしまう。




 






 




大毅が息を吸い込んだ。






重岡「ずっと前から、好きでした。









 









俺と、付き合ってください。」








「え…。」









最後の花火が打ち上がって





大毅から、告白された。








ずっと前からなんて、知らなかった。









ずっと、私の片思いだと思ってた。









 





 






「…はい。」





重岡「え…。はいって言うのは








俺と付き合ってくれるってこと?」









 







私が小さく頷く。









よっしゃ…!!大毅のガッツポーズに少し笑みが溢れつつも







私も心の中でガッツポーズをする。

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作者名:きい | 作成日時:2021年7月5日 21時

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