40話【淑女】 ページ41
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そこから宵宮は正勝救出ルートを空に教え、準備が出来次第突撃することになった。
『それじゃあ私の出番はここで終わりだね』
「えぇ！？麗は行かないのか？」
『私は神の目の所有者じゃないし、皆の帰りを待つよ』
ニコリと優しく笑う麗を見てパイモンは「そ、そうか？」とあまり納得がいってないように返事を返した。
麗は一度長野原花火屋から離れ稲妻城の郊外にある浜辺に着くと表情を切り替える。
『そこにいるのはわかってるよ。
今は誰もいない。出てきたらどうかな』
麗がそう言うと麗の背後に雷の蛍術師が現れる。
「占者様、淑女様がお呼びです」
『淑女さんが…？』
「一刻後、荒海付近の拠点で待っているとの言伝です」
『…わかった。ありがとう。貴方も持ち場の戻っていいよ』
「失礼します」
麗は腕を払い、そう言うと雷蛍術師は去っていく。
『(淑女さんが…？どうして？)』
麗と淑女は仲がいいのかと言われたらそうでもないと答えるような関係だ。
いや、淑女に限らず麗は占者として執行官達とはあまりいい関係を築けていないだろう。
よく話すのだって召使や少女、雄鶏に公子､散兵くらいなものだ。
他の執行官は未知数なのもあるのか麗とはあまり話さなかった。
いや、2人ほどしつこく麗に話しかけてきた男はいたが片や自身の出身国の神の情報を聞き出す男と片や麗の生体に興味を持った男だ。
麗は目的を知って以来その2人とは距離を置いている。
『(何かした？それともスネージナヤに帰るとか？)』
不安な憶測ばかりが麗の頭を飛び交い一度振り払うように頭を振る。
ひとまずは一刻後、荒海の拠点に行くことだ。
麗は荒波に向けて早足で歩き始めた。
＿＿＿
「随分と早かったわね」
『稲妻は熟知してるからね』
麗は一刻と言わず30分で荒海に着いた。
それもそのはず、彼女お得意の雷櫻を使いここまでたどり着いたのだ。
『それでどうしたの淑女さん。
スネージナヤに帰る？それとも私、ファデュイの邪魔をしたかな？』
「後者よ。アンタには伝えてなかったのもあるけれど…アンタ、目狩り令を廃止する運動に参加してるんでしょ？ファデュイにとってそれは不利益なの。言ってることわかる？」
『目狩り令の廃止が困る…？
………！それって…アレをばら撒くってこと！？』
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
