23話【荒瀧派】 ページ24
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キャラクターボイス:久岐忍【はじめまして】・宵宮【荒瀧派について】のネタバレを含みます。
勝負は一瞬だったと言えよう。
麗と一斗は体格差が大きい。
傍から見てしまえば麗が腕相撲で勝てることはまずないだろう。
しかし勝負の勝者は麗だった。
宵宮の掛け声が聞こえた刹那、一斗が腕に力を入れる前に麗は一斗の腕を左に倒したのだ。
この光景は一斗も宵宮も腑抜けた声を出した。
「え？」
「ん？」
瞬間、わっと子供たちから声が上がる。
「すごぉーい！」
「麗姉ちゃん、力持ちだと思ってたけど鬼のお兄ちゃんに勝つなんて！」
『えへへ』
「今、ウチ何が起こったかわからへんわ…」
「俺様もだ…」
「ていうか麗ちゃん力持ちさんやな！」と宵宮が言うと『刀振り回してたらいつの間にか筋力ついちゃってた』と何事もないように笑う麗。
そんな麗に興味を示したのか一斗がもう一度勝負しろ、と言おうとした直後。
「親分、ここにいたんだな」
「げっ、忍！」
一斗の後ろに深緑色の髪を高結びにし狐の口のような面をつけている少女が立っていた。
忍と呼ばれた少女は麗と目が合うと「すまない、うちの親分が」と謝罪する。
『私は別に困ったことされてないし…ねぇ宵宮ちゃん』
「せやな、楽しませてもろたから謝らんといて」
「感謝する。私は久岐忍。荒瀧派の二番手だ」
「荒瀧派？えぇぇ！？無職じゃあらへんかったの！？」
『荒瀧派…？』
麗が忍に聞き返すと忍はサッと麗の手に紙を乗せる。
麗が見るとそこには【久岐忍】と丁寧に書かれた名刺があった。
麗が一斗と忍を見比べ荒瀧派という名前から一斗くんが頭領の組織なのかな、とぼんやり考える。
「うちらは貨物の運搬、警備の仕事、住宅の修繕、会場の盛り上げなど、幅広い業務を扱っている。必要があればいつでも連絡を」
「麗ちゃんの相談所みたいな感じやな…」
『さすがに私でも住宅の修繕やったことないよ…』
麗と宵宮が忍の名刺を見ながらそう言っていると忍は「ほら親分行くぞ」と一斗を引きづって行った。
一斗は何か言っていたがその時には既に遠く離れていたので麗には聞こえなかった。
『荒瀧派かぁ…今度頼んでみようかな…』
「麗ちゃん、モラ払える？」
『払えるよ。この前宝盗団と海乱鬼退治したからモラ入ってるし』
「…なんか麗ちゃんって人間離れしとるよなぁ…」
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
