21話【散歩】 ページ22
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麗はその日花見坂で散歩をしていた。
散歩は麗にとって欠かせない日常の1部だと言っていい。
稲妻の今の景色を堪能する、それが彼女の散歩だ。
さてもうそろそろ郵便受けを確認しないと、と階段を降りようとしたその時。
「麗ねえちゃん！」
「お姉ちゃーん」
麗のことを呼ぶ声が聞こえ下を見ると掲示板のしかも郵便受けの近くに子供がいた。
麗が急いで階段を降りて確認すると2人の子供は少し泣き腫らした顔をしていた。
『どうしたの？何か悲しいことがあった？
お姉ちゃんに話せる？』
「実はね僕らせっかくお小遣いを貯めて買ったお菓子を鬼のお兄ちゃんにとられちゃったんだ」
『鬼の、お兄ちゃん？』
「岩男が3回勝負で2回負けちゃって私の分もとられちゃったの」
『うわぁ…それは残念だね…。
あ、そうだ。お姉ちゃん、今緋櫻餅持ってるけど食べる？』
麗が道中花見用に作ってきた緋櫻餅を2人に差し出すと「いいの？」と物欲しそうに見る。
『いいよ。鬼のお兄ちゃんにはお姉ちゃんが勝ってくるからそんな悲しそうな顔しないで。ね？』
2人は顔を見合わせると「ありがとう！」と緋櫻餅を手に取り食べる。
食べる2人を見ながら『そのお兄ちゃんはどこにいるかわかる？』と聞く。
「多分、宵宮姉さんと勝負してるんじゃないかな？」
『宵宮ちゃんと？』
「うん、さっき通りで見たから」
『そっか、ありがとう』
麗はよしよしと子供たちの頭を撫でると花見坂の開けた通りを目指し歩いて行くと宵宮と角の生えた青年が何かしていた。
「よっしゃー！ウチの勝ちー！」
「クソゥッ！でもこれで同点だな！」
「負けへんで〜！」
『宵宮ちゃーん？』
麗が宵宮に声をかけると「麗ちゃん！」と花を咲かせたような笑みを見せる宵宮。
「どしたん？今日は遊びに来る約束してないけど」
『子どもからお菓子を奪うお兄ちゃんがいるって聞いてね。返り討ちにしようと思って』
「なんで俺様を見るんだ！？」
『いや、明らかに鬼のお兄ちゃんって言われたら君しかいなさそうで…』
「俺様は荒瀧・天下第一・一斗だ！」
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
