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197:#FIELD! ページ11

「おい、テネシー

いるだろ、仕事だ」



荒々しく蹴飛ばして開けられたドアがギシギシ悲鳴をあげている

銀色の長髪を翻した後ろを、サングラスの男が歩いてついてきた


「…」



声をかけたのに返事がなく、少し怪訝な空気に見かねたのか、傍らで手入れの片手間に声ひそめる

「相変わらず静かだねぇ

コルンといい勝負」




「あらぁ?そんな事ないわ〜

彼のことだから寝てるのよ」

そんな彼女の配慮を御構いなしに男が蹴飛ばしたドアに寄りかかったまま腕組んで見下ろす女はブロンドヘアの大スターだ
凛とした声はこの暗い空間に全くそぐわない



「あんたになんかきいちゃいないよ」

彼女らは相変わらず仲が悪いらしい
蝶をたずさえた目がギロッと睨み付けている



「相変わらずの呑気っぷりですぜ兄貴」


「ふん、いつまでも寝ほうけてるなら脳に一発かますだけだ」



「そういいながらも今も待ってあげてるんだから起きるまで待っててあげればいいじゃな…」



「…」



おもむろにピストルを構える



空気がすっと冷たくなった

 

「…まぁ昨日夜中活動してたみたいだし

深夜逆転した生活で起きたくても起きられないのよ、よくあることでしょ?」

そういいながらも少し不安そうな顔をする



「ジン、今、耳栓ない」

「アタイもここではやめてほしいね」




カチッとセーフティを解除する音が聞こえる



「ちょっとジン、こんなところでぶっぱなしたりするつもりじゃないでしょうね?」



「心配要らないですよ、彼。

ちゃんと起きてますから」



少し声を荒げ、止める彼女を、

落ち着かせるように

でも少し笑いながらいった彼は

まるで探偵のよう



突如爆発音がしたかとおもったら

寝ていた彼はジンの真後ろにいた



「心配どうも



…ふぅ…で、なに用で?」

彼は刃先が小さなレイピアを構えている



舌打ちと共にピストルは下ろされる



「例の件についてだ」



「例?心当たりありすぎて困るな…


対象動きなし

関係者Dに動きあり」



「は、警戒されてるんじゃねーか」



「対象を狙う集団も把握し

崩壊するのは時間の問題

報告以上」



「ふん、なんにもしでかさなければな」



目を合わせることなく淡々と話す

その様子に少し安心した彼女が口を開く


「それにしてもバーボン、よくわかったわね」



「はい、呼吸のタイミングで

それに誰よりも過敏で人前で寝たりするタイプじゃないですからね」



「まぁそういわれてみればそうね」

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設定タグ:怪盗キッド , 名探偵コナン , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ラズリー | 作成日時:2021年6月21日 8時

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