198:#FIELD! ページ12
淡々と報告していたが
ふと短めに息を吐き、ちらっと彼女らをみる
「ちなみに今対象は休息中
関係者Cと北に戻っている」
そういいながらも目線は二人の方に向け
なに噂しているのかと伺っているようだ
「ははん、なるほど
報告しようにも無駄だから寝てるフリしてたってことか、どうしやす?兄貴」
「ちっ
ヤツは相変わらずこそこそ動いて目障りだ」
そうすると一瞬、テネシーを睨み付けてから
さっさと出口に向かっていく
「…んで、結局どうするんです?」
「後回しだ
引き続き監視しろ」
「…はいはい」
そういうと彼は伸びをしてまた寝始める体制にはいる
「ちょっとテネシー、貴方態度改めとかないと、いつ何されるか分からないわよ?」
「…??
さっきも思ったけど
ベルモットに心配されるなんて驚いたな」
こそこそ注意する彼女にお構い無しに声を出すので彼女は思わず口の前に指を立てて当てる
「心配ってほどではないけれど
最近のジンはイライラしているからよ」
「…中々ことが進まらないからだろうな
まぁ時期がこれば、コルンやキャンティに手を借りることにはなると思うね」
「そりゃいつになるんだい?
あたしらも暇じゃないよ」
「んー、いつ…か、ジンの逆鱗に触れるか、もしくは他に獲物を取られそうになるか…とかな」
「話を聞いていた感じでは、どうやら対象は用心深い性格なのかと見受けたのですが、逆鱗にふれるなんてことはあるのですか?」
「いや、…なに考えてるか正直よく分からない
それも意図的にやってる頭がある人間じゃなくて、やってることがあべこべ
仲間を増やせばより安全だと思っているらしい」
「なるほど、その協力者の中にその獲物を狙っている輩がいるということですね」
「…まぁそんなとこかな
…ってわけで。
この話はこれくらいにしようか
前にジンは極秘用件ってのも、忘れて自分は公然と話すからな」
「なに〜?
貴方、私達にも極秘にしたいことでもあるのかしら」
「俺じゃなくジンが、だ
どうしてかしらんけど、俺が手に入れた情報は一番最初に知りたいらしい」
「なあに、それまるで独占欲ね」
すこし笑いながら優雅にソファに腰を下ろした
「それは違うだろう…それにそんな欲、厄介すぎて関わりたくはない、勘弁してほしいね」
75人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ラズリー | 作成日時:2021年6月21日 8時