90:やりきれない思い ページ41
気が付いたら腕の中で驚いているAがいた
(大体…何でここにいるんだ
もう少し早く来ていたら……)
頭にちらつくさっきの覗き見た様子と
妙な冷静を失ったような苛立ちが
俺を混乱させていく
アイツも、探偵の任務中にしては
少し雰囲気が違っていた
(あー……
今はこんなことやってる場合じゃねーよな)
ビックリして肩が少し震えたようにみえた
彼女をみてふと我にかえった
白馬は俺ことを黒羽快斗だと察知しても彼女までは分からないのではないか
白馬にしてみれば、初めて会ったような女性にみえるのが自然だろう
いつもの制服姿と違うというのもあるが
ヘアスタイルもメイクも施して
傍目からは高校生だと気づかない人もいるかもしれない
少し怒鳴ってしまった後悔と
どうしようにもできないこの思いを
無理やり押し込み、宝石を確認する
(まぁ、お目当てとは違うだろーな
何となくそんな気がしてたぜ)
内心ため息をついた
Aが手を伸ばした
もう少しで触れそうな時、頭によぎった言葉
それは学校で紅子の言っていた
『でも…悪夢の石、ナイトメア・ボールを盗みに来るなんてKID、怖い夢でもみたのかしらね?
それにしてもそれで夢が変わるのなら、興味深いわね、私の手にかかれば逆もまたしかりというもの』
って言われたからまたみょーなこといってやがると思いながらも、何気なく調べてみたら
こうかいてあったのだ
『人々の悪夢の塊であり、悪夢の石
しかし、こういうこともいわれる
あれを持ったものは悪夢を吸いとられる
その為、特殊な宝石としてマニアでは有名
高価なものとなっている』
(おいおーい、悪夢がつまった宝石を悪用する気じゃねーよな、勘弁してくれよな、本当に恐ろしいやつ)
……
彼女はまるでその宝石に見いられたかのように
少し体を動かした
(もし今Aがこの宝石に触れたら
俺は…
もう側に居られなくなる
そう思った
それはAが俺を必要としなくなる、
そういうわけではない
分かってる、彼女はそんな人じゃない
本当は一緒にいるべきじゃないのかも知れない
俺はそれを今まで無意識に自分で押さえ込んできた、隠してきた答えなのかもしれない
自分が今何をやっているのか
これでもちゃんと理解してるし
その上で動いている
Aが大切なら……
彼女を安全なところにいさせた方が
いいに決まってる
んなことは分かってる
でももうどうしようもないんだ
俺は……もう…)
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(名前)ラズリー(プロフ) - すかたん@小説書いてるおさん» 頑張れっp(^-^)q応援してる 私も更新頑張るっ (2015年6月12日 23時) (レス) id: 607bffb9fa (このIDを非表示/違反報告)
すかたん@小説書いてるお - (名前)ラズリーさん» 期末が嫌だああああぁ。相変わらず、私は占ツクをするけどね! (2015年6月12日 22時) (レス) id: 70ea24cba4 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ラズリー(プロフ) - そっか……もう期末なんだ 私の地元はつい最近中間終わったって聞いたよ?中2ね…私歳は言わなくて正解だったかもf(^_^;若いっていいな (2015年6月11日 20時) (レス) id: 607bffb9fa (このIDを非表示/違反報告)
すかたん@小説書いてるお - (名前)ラズリーさん» なるなる。私は中2だよ!もうすぐ期末っ(><) (2015年6月11日 18時) (レス) id: 70ea24cba4 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ラズリー(プロフ) - すかたん@小説書いてるおさん» と、年ですか………えっと…恥ずかしいので…そうだな、脱ゆとり世代です…だめかな…f(^_^; (2015年6月11日 10時) (レス) id: 607bffb9fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラズリー | 作成日時:2015年3月18日 23時