第三十一話 第四次複数収容 ページ35
…まーた始まった、複数収容だ。今回は畦方さんがいるからマシかもだけど、患者さんと職員さんの比率はあんまり前と変わらない。しかも、この計算は深漓亜くんと天死さんを入れているのだ。実際はもっと酷い。
「…まぁ、お手伝い頑張ろう。家事とか家事とか家事とかの。」
が、その日は結局誰も来なかった。うららが誕生日用に買ってきてくれたしょーとけーきを頬張りながら、むしろ今までの収容が早すぎた事に気づく。
「そういや、虹夏さんと凌真くんのももうすぐだな…。」
深漓亜くんが落としたカルテに患者さんの生年月日が書いてあったのだ。祝い損ねた方も数名いた。来年こそは覚えていよう…。
そして翌朝、窓の端から差し込む朝日で私は目覚めた。まぶたが重い。声が出ない。乾燥がきつい。加湿器を買いたいけれど、猫の首にぶら下げたり小さな身体に背負わせるには重すぎる。春になるまで我慢しよう。
お腹も空いたので、着替えてから寝室の扉を開ける。
…そういえば、今朝はいつもより寒いな。
職員さんたちがヒーターなるものを大量に発注してくれたおかげで寝室は快適だけど、流石に廊下は寒い。でもその廊下がいつもよりさらに寒そうなのだ。なぜなら寝室の扉が冷え切っているから。冷気がこちらにまで伝わってくる。
それに、見間違いである事を祈るが、扉の下から氷のようなものが覗いている。恐らく深漓亜くんか天死さんあたりが水を大量にこぼしたのだろう。
とすると廊下は氷点下ということになる。
「いや、それを防げるヒーター優秀すぎない？」
流石にそれはおかしい。となると、誰かが超能力か何かで氷を出したのだろうか。…それもおかしいか。
「ま、とりあえず出よう…。」
念の為上着を着込み、扉を開ける。
するとそこには、完璧に凍った廊下があった。壁や天井も所々凍っている。一周回って幻想的だ。
「わぁ…」
もうこれは超能力か何かだろう。…いや、よく考えたら奇病かもしれない。でも凍らせる系の奇病の患者さんとかいただろうか。色的に夕空ちゃんか結衣ちゃんが怪しいが。
とりあえず降りてみようとしたが、私に氷の上を歩けるほどの体幹はない。ということで、寝室に敷かれていた畳の一つを持ち上げて廊下に置き、その上に座る。少々恥ずかしいが、安全第一だ。扉を押して発車する。
「キャーーー！」
くるくる回って意外と楽しい。階段の近くまであっという間に着いた。
…安全では無かったな。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
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西 - この方角に福があるはずです
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TELUM(プロフ) - 遅くなりました。柚丘双子の登場、ありがとうございます〜！楽しみにしてました！ (3月2日 20時) (
レス) @page47 id: 5d555315d2 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» ありがとうございます…裁判はもうすぐ終わるらしいので、どうか更新を気長に待ってくださいませ。 (2月18日 12時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - ひゃあ！英と凌真の会話が尊い…！新しい職員さんでまともなひと…ハッ！まさか！楽しみだな〜(気づいた) (2月18日 11時) (レス) @page47 id: 02b235c213 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» むつらちゃんはギャルですからね…ちゃんと会えると良いのですが。 (2月10日 13時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - 凌真君、凌真っちとか呼ばれてるwというか凌真君に会えるのかな？2月18日がすっごく楽しみです！ (2月10日 12時) (レス) @page47 id: e610480f93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊つら＊ | 作成日時：2023年10月18日 17時
