第二十三話 ポカポカ ページ26
目隠しを取ってもいいと言われたので、手を離して取ってみる。そこには、小さな玄関があった。
下駄を脱いで上がると、自動販売機やら白くて大きい椅子やらがある空間。その奥の方に「男」「女」と書かれた暖簾が下がっていた。
いつのまにかお茶と椅子で可愛くぽわぽわしていた花夜さんと成宮さんなどを残し、暖簾をくぐる。
木でできた脱衣所だ。誕生日の二十三番の鍵がかかっているところを選び、袴もどきを脱いだ。妙に緊張してしまう。
奥の方の扉を開けると、ものすごく大きなまんまるい湯船が広がっていた。その周りには小さなブクブクの湯船や、色がついたものまである。待ちきれないので、急いでシャワー(これくらいは私も知っている)を浴びる。髪も体も綺麗にして、ヘアゴムで髪をお団子にして、お待ちかねの湯船に浸かる。
「はぁ〜」
最初は熱かったが、数秒で慣れてしまった。道中で疲れた体に沁みる。何という幸せ。ずっと浸かってたい。
「あ、あっちにサウナがある！」
虹夏さん(まさかの髪も虹色だった)が示した先は、暑そうな小部屋だった。面白そうなので入ってみる。
…だめだ。部屋の空気自体が暑い上に湿気もすごいので、呼吸をするたびにムワァってなる。もうやだ。出る。
「じゃあせっかくやし、我慢比べせえへん？」
壱倉さんは狂ってる。こんな所に数分でもいたらあっという間に茹で上がってしまう。私たち全員、色とりどりの茹で人間として何かの怪物の食卓に並んでしまうかもしれない。…それは流石に無いな、うん。
数十分後、私の意識は薄れていっていた。意地を張って入りすぎたためである。
「麗さん、無事か〜！」
よかった、助けが来た…
「んん〜」
「…起きたか。」
あら、どうして花夜さんがいるのかしら。…そうか、私は意識を失って外へ運ばれたんだ。
「あ、やっと起きた。まぁ心配はしてないけどね。」
されたかった自分がいる…。
「迷惑かけてすみません…。」
自動販売機で温かいお汁粉を買い、ゆっくり時間をかけて食べた。力加減を誤ったマシロちゃんによってボタンが数個破壊されてしまったが、ここは元々取り壊す予定だったので問題ないらしい。
そしてすっかりポカポカの私たちは、帰り道(地獄の目隠し階段)を経て病棟の寝室まみれの廊下にたどり着いた。
…いつかここから出られたら、みんなでもう一回行きたいな。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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TELUM(プロフ) - 遅くなりました。柚丘双子の登場、ありがとうございます〜！楽しみにしてました！ (3月2日 20時) (
レス) @page47 id: 5d555315d2 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» ありがとうございます…裁判はもうすぐ終わるらしいので、どうか更新を気長に待ってくださいませ。 (2月18日 12時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - ひゃあ！英と凌真の会話が尊い…！新しい職員さんでまともなひと…ハッ！まさか！楽しみだな〜(気づいた) (2月18日 11時) (レス) @page47 id: 02b235c213 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» むつらちゃんはギャルですからね…ちゃんと会えると良いのですが。 (2月10日 13時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - 凌真君、凌真っちとか呼ばれてるwというか凌真君に会えるのかな？2月18日がすっごく楽しみです！ (2月10日 12時) (レス) @page47 id: e610480f93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊つら＊ | 作成日時：2023年10月18日 17時
