》第二十一話 囁き ページ24
「で、深霞君。一つ聞きたいことがあるんだが。」
「はい、なんでしょう?」
「今年度の予算、約一億円とはどういう事だね⁈」
「今年度の予算が約一億円という事です。」
「もっと安く済ませられるだろう⁈」
「物価が高いんです。」
「患者には死なせない程度に飯だけ与えてれば良いと言ったはずだろう⁈」
うわ、最低。
「はぁ…分かりました白状しますよ、実は半分くらいは私のお小遣いの予定なんです。」
え、一実さんそんな人だったの?
「はぁ⁈おい、いい加減に…」
「いいじゃないですかぁ、ちょっとぐらい♡」
語尾にはあとが付きそうな囁き声で、一実さんはとんでもないことを言う。半分でも約五千万円だ。
「うむ、まぁ、現場の君にはいろいろとやってもらっているしな、…まぁ、今年だけは許してやろう。」
満更でも無さそうだ。ぅおえええええ…
「うむ、後いくつか聞きたいんだが…。」
「はい、なんでしょうか?」
そう言いながら、患者さん全体的に行き渡るようにういんくをしている。なるほど、さっきの囁きは私達の生活水準を保つ為の真っ赤な嘘ということか。
しばらくして、隣のみやちゃんの様子がおかしくなり始めた。時計の方を見ては、「いあおおいあん」と口をパクパクさせている。いあおおいあん…いあお…わかった、ピアノだ!
私も一実さんに見えるようにみやちゃんの方を示す。みやちゃんは確か、定期的にピアノを弾かないといけない奇病だったはずだ。このままだと危ない。
次第にみんなも気づき始めた。
「あ、すみませんお時間の方が…ありがとうございました!」
気持ち悪い人達は締め出され、僕さんは脱出に成功し、上への階段は解き放たれ、壁紙は前のに戻り、暖炉の火は復活し、フカフカの絨毯のしゃんでりあといつのまにか無くなっていたノギボー(桃色の危険な代物)は元通りに置かれ、十六台のベッドは隠し扉に収納された(また深漓亜くんが轢かれた)。そして今度はちゃんと自分の寝室で着替えた。
「さて皆さん、明日の準備も忘れないでくださいね。」
…そういえば、観察実験と称した温泉とか言ってたな。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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革ベルト
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8
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X
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西 - この方角に福があるはずです
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TELUM(プロフ) - 遅くなりました。柚丘双子の登場、ありがとうございます〜!楽しみにしてました! (3月2日 20時) (レス) @page47 id: 5d555315d2 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» ありがとうございます…裁判はもうすぐ終わるらしいので、どうか更新を気長に待ってくださいませ。 (2月18日 12時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - ひゃあ!英と凌真の会話が尊い…!新しい職員さんでまともなひと…ハッ!まさか!楽しみだな〜(気づいた) (2月18日 11時) (レス) @page47 id: 02b235c213 (このIDを非表示/違反報告)
なゆた(プロフ) - ta-tさん» むつらちゃんはギャルですからね…ちゃんと会えると良いのですが。 (2月10日 13時) (レス) id: eed7d7e7dd (このIDを非表示/違反報告)
ta-t(プロフ) - 凌真君、凌真っちとか呼ばれてるwというか凌真君に会えるのかな?2月18日がすっごく楽しみです! (2月10日 12時) (レス) @page47 id: e610480f93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*つら* | 作成日時:2023年10月18日 17時