其の一 ページ3
右手のスマホを頼りに、私達は初めての道を進む。春の日差しが暖かい。これが夏じゃなくて良かった…とか、少し思う。
だって、夏の直射日光の中、こんな山道歩きたくなんて無いでしょ。
「姉ちゃん、まだー？」
末っ子の辰巳が弱音を吐く。
「んー…あと５分くらいで着くはずなんだけど…。」
この道をまっすぐ進むと、神社に辿り着く。何と、そこが私達の祖母の家なのだ。
どうやら、私達の父の家は代々そこの“星宮神社”を引き継いでいるらしい…。
ちなみに、私達の名字でもあるんだよ？その神社の名前は。…というか、地名がそうなんだよね…。
「ってか、重い!!疲れた!!」
「んな大きな荷物持ってるからだろ…。」
１つ下の皐にそう言われる。
仕方ないじゃないか、全部必須の持ち物なんだから。
「トラックに積んでもらえば良かったのに…」
「仕方ないでしょ、忘れてたんだから。」
「ホント、姉貴って抜けてるよな。」
そう。生活に必要なものはだいたい、トラックで運んでもらったのだ。しかし、私がおっちょこちょいなせいで、トラックに乗せるべき荷物のいくつかを乗せ忘れていたのだ。
ま、私がこんな性格してるから弟の皐はしっかりしてくれたんだよな、とか思う。いや、これマジで。
「おっ、あの鳥居、そうじゃないか？」
そう言って皐がすぐ先にある真っ赤な鳥居を指差す。
スマホの画面に示されているマップと対応してる。
「うん！きっとそうだわ。」
「よっしゃあ!!やっと着いたぁ…」
そう言って、辰巳は走り出した。おまっ…どこにそんな体力が…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モノクロアリス(プロフ) - にゃんこ�さん» ですよね！フヨフヨの画力は計り知れないですよね!!ほんっとうに羨ましい限りです…(´・ω・`) (2016年10月15日 20時) (
レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ�� - イラスト神いいいいいいいいいいいっ！ (2016年10月15日 18時) (レス) id: ea795777dc (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - (#`・ω・)さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると励みになります!!…そうですね、私もダメだなと思い、最近はボードで話しているので、目をつむってくださると、嬉しいです！ (2016年10月11日 8時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
(#`・ω・) - p.s.大きなお世話かもしれませんが、コメント欄でのチャットは控えた方がよいかと思います…!!!!楽しそうなお話の中、割り込んでしまって申し訳ございません!!!あ、でも、この素晴らしい小説の事について触れていれば大丈夫かと…!!!本当にすみません!!! (2016年10月9日 22時) (レス) id: 52217d693b (このIDを非表示/違反報告)
(#`・ω・) - 初コメ失礼します！！貴女様の描く物語が大好きです！！！皆かっこかわいいです！！どうしたらこんな面白いお話が描けるんでしょうか…???あ、やっぱり文才ですね(真顔)更新、頑張ってください！応援してます！！ (2016年10月9日 22時) (レス) id: 52217d693b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
