無気力系毒舌少女の憂鬱〜part1〜

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あー、スイーツの甘い匂いがするー…




「何か、ここは久しぶりだな…」




隣でトド松が呟く。そりゃそうだよ。ここはいつも高校生で繁盛してるんだから…。



どうせトド松のデートはもうちょい良い所なんでしょ。具体的には知らないけど…カフェとか？




「ねぇねぇ、Aちゃんってさ、子供料金でいける？」


「年齢詐欺。」


「えー、だって高いんだもん…」




えー、じゃないよ。さすがに無理だってば。私、身長普通に高い方だし。160cmあるし。





「それに、大人の男性と子供の女子が一緒にスイパラもまずいでしょ。」


「うー…財布がぁ…」




こんなことになるって知ってたならバイトに誘わなきゃよかったのに…



＊



「いただきます。」



と、言うわけで。お金も払ったことだし、遠慮なくいただいちゃいます。



「…何で炭酸飲料飲んでるの？ってかなにそれ。ただの炭酸水？」


「え？あ、あぁ。何か、テレビでやってたんだ。食べ放題の前に飲んでおくと、胃袋が広がって、たくさん食べられるって。…Aちゃんもいる？」


「いや、良いよ…」




女子か!?


何!?テレビの特集でやってたから？男子なら気力で食べられるっての!!




「あ、そうだ…兄さん達に連絡しとかないと、心配させるかな？」


「いや、しないでしょ。トド松、たまにいつもより遅く帰ってくる時、アイツら心配してないし。」


「え、何それ傷付く。ガラスのハートが割れちゃうよ。」


「え、大丈夫？」


「うん。心臓にガラスの破片が刺さってなければ。」


「なら大丈夫だ。」


「いや、じゃなくて!!僕は元から期待してないよ!!問題はAちゃん!!」


「え？きっと心配されてないでしょ。」


「いや、されてるでしょ…」


「現に連絡来てな…あ。」





何だこの着信数。


「うわっ、13通って…しかも何で今まで気付かなかったの。」


「いや、めったに連絡来ないから、いつもサイレントナーにしてて…」


「バカなの!?ちょっ!!電話返してあげて!!」


「え…めんどくさ…」


「いや、家族でしょ!!」




…。




家族、ねぇ…



「わかった。電話するから。」

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