ぶれいくたいむ 【トド松】

久しぶり ページ22

昨日、トド松君から兄さんのことを聞いたときは正直驚いた。


だって、私には何にも連絡くれなかったんだもん。



自分で言うのもあれだけど、結構兄さんには好かれてる…から。

連絡なしにこっちに帰ってくるなんて…




別に、私は兄さんのことが嫌いなわけじゃないんだ。
……ただ、ちょっとウザいなって思っちゃうこともあるだけで…




そんなことをモヤモヤと考えながら、今日もまた、スタバァに足を運んでいた。



「いらっしゃい、Aちゃん。何にする？」


「んー…。カフェラテよろしく。」


「了解。じゃ、ちょっと待っててね〜。」



会計をすまし、ぼーっとトド松君が淹れている後ろを眺める。


「Aちゃん、これ。」

「…」

「…？……Aちゃん…？」

「あっ……ごめん。」




カフェラテを受け取って、テーブルへ向かう。
今日は、来客が少ないみたい。



いつまでも兄さんのことを考えてるわけにもいかない。さっさと仕事終わらせなきゃ…


そう思い、パソコンを取り出して仕事に取り掛かった。





それから、何時間経過しただろうか。


ギィッと扉の開く音が聞こえた。






カツンッカツンッと響く足音。その足音の持ち主は…



「…A。」


「………兄さん」





久しぶりだな。



そう言って屈託なく笑うその顔は、紛れもなく自分の兄の顔だった。

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