○ ページ20
「君、妹を…知っているのか…?」
あぁ、やっぱり…
この人が…
「Aちゃん、ここの常連で、顔見知りなんすよ。」
「そうなのか…。妹が、世話になってる。」
「いえいえ、こちらこそ。……注文のフラペチーノです。」
「あ、あぁ、ありがとう。」
僕達がちょっとしさ雑談をしているうちにサッちんが淹れていてくれたみたい。
「ありがとね。」
「仕事だもん。…そうだ、ちょっとだけ、お話ししてくれば?私、暇だし替わるよ?」
「えっ?いや、そんな…仕事をサボる訳には…」
「トッティいつも頑張ってるから、サービスよ!」
「……ありがとう。」
と、言うわけで、サッちんの好意を受け取って、Aちゃんのお兄さんにもOKをもらって、ココアを一杯片手にお兄さんの隣に座った。
まずは簡単な自己紹介から。
彼の名前は要と言うらしい。あ、かなめ、ね?
なんとも現代的な名前なこと。
こういうとき、ちょっとだけ母さんと父さんを恨むよね。
だってさ、とどのつまりだよ?
酷くない!?((((
「そうだ…アイツ、Aは元気にやってるかい?」
「はい。毎日ここに来て、仕事頑張ってますよ。」
「そっか…。なら、良かった。……まぁ、近況も知れたことだし、俺はそろそろ日本を出るか…」
「えっ…Aちゃんには会わないんですか…?」
せっかく、日本に戻ってきたと言うのに…
どこに行ってるのかはわからないけれど、海外なんてそうそう会えないんじゃないだろうか…
「…まぁね。…俺、あんまAに好かれてなくてなぁ…。連絡も全然取らねぇしさ…」
そう…なんだ…
まぁ、思い返してみれば、そういやAちゃんお兄さんの文句言ってたわ。僕の愚痴を聞くと共に。
あんまり会いたくないってさ。
なんか、過保護?的な…。Aちゃんいわく鬱陶しい。
…でも、そういったお兄さん、いい気がするんだけどなぁ…
「…でも、帰る前に一回くらい、会った方が良いと思いますよ…?」
そう言うと、目の前に彼は微妙な顔をした。
「…明日も、ここに来るよ。」
ありがとね、と言って彼はスタバァを後にした。
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めみお(プロフ) - すごく心がほっこりしました((←面白かったです! (2017年3月5日 22時) (レス) id: 58e24e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
壱乃夜 茲菜(プロフ) - なんかこういうの珍しいな〜って思ってなんか自然体で面白かったです。 (2017年3月4日 17時) (レス) id: fbb5573b95 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ルアさん» コメントありがとうございます!!とても…とてもっ励みになります!!((((これからも、頑張っていくので、よろしくお願いしますキリッ (2016年12月2日 20時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
ルア - 面白かったです!更新楽しみにしてますね! (2016年12月2日 19時) (レス) id: 717ccb223a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ