対面 壱 ページ10
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割れた地面に向かって
落ちていくなか、重力に負け、閉じてしまいそうになる瞳をなんとか開いて意識を保つ。
その地面の奥は、上下左右の感覚がごちゃ混ぜになっている部屋のようなものがたくさんある。のが見えた。
不自然な和式の部屋達の間を落ちていく。
見事に部屋にぶつかることなく、私は落下速度をあげていく。
その最中、私は自分の死を悟った。
きっと、というかほぼ100%、このまま私は底に叩きつけられて死ぬ
何て死に方??
得たいの知れない空間に落とされ、そのまま落下死。
なのになかなか底にたどりつかないのが少し腹立たしく思えてくる
死ぬ瞬間まで、私ってどうでもいいこと考えてるんだなぁ……
まぁ、でもいいか……
何だか、既に私はどうでもよくなでてきていた。
私の落ちてきた方をみると、もうだいぶん遠いのがわかる。落ちてきた場所が小さく見えるから
ゆっくりと目を瞑る
そして___
バキバキバギッ!!!!
物凄い音がした。
きっと、骨の折れて軋む音。
ようやく、私は地面に叩きつけれたんだ。思ったより……痛みはない。
死ぬからかなぁ……?
??「ようやく墜ちてきたか」
ボソッと小さな呟きが聞こえた。
明らかに私の声じゃない、男のもので__薄目を開けると、私を見下ろす、赤い、切れ長の瞳。
綺麗な人
その赤い瞳を見ると、自然と、金木犀の香りが思い出された。
気づけば、その瞳に手を伸ばしていた
??「貴様、何をしている。さっさと目を開けろ」
でももう私死んじゃうし___
ってあれ?
私は、てっきり折れた骨の音は自分のものだと思っていた。けど、少し節々が痛いだけで、折れているような鋭い痛みはない。
違う!そもそも私は、地面に叩きつけられてなんていない!!
この赤い瞳の男に、抱き抱えられているんだ___!!
『え?え?…え?』
段々と頭が覚醒してきて、状況を理解し、整理し始める。
この瞳は、人間のものじゃない!
それにこの匂い、気配__鬼だ!!
しかも、ビシビシと肌に刺さるようなこの空気
上限なんてものじゃない。
これは、私達が追っている…鬼舞辻無惨!!!!
ただ、その鬼の始祖に対峙したとき、その赤い瞳に、少しの既視感を覚えた
………………?
私は疑問に思ったが首をふる
さっきはどうでもいいやなんておもっていたけど、助かってしまったのなら仕方がない。
敵うはずがなくとも、
生きている。生きてしまっているから、私は、戦わなければならない……!!
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はるか - けいどくでしゃくしゃくで。。逃亡者どうまにあったらいいな。。もし、屋敷につれていかれたり。。 (2020年12月16日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ちょこざいですね。中国語では失う鬼の漢字がはいっているんですよ。 (2020年12月8日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ろんり的をやぶるのもどうまらしいです。笑った顔を見たことなくて嫉妬したみたいです。後、前回のは魑魅魍魎ちみもうりょうです。そして無惨をドラゴンにたとえて、ドラゴンロード。楽しみです。 (2020年12月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 魑魅魍魎があらわれておもしろくなりました。 (2020年12月2日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ぶりょうをかこつなくてよかったね。頑張って。 (2020年11月23日 19時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:穴 | 作成日時:2020年11月4日 18時