金木犀 壱 ページ33
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no side
無「安上がりなやつめ」
椅子の肘おきに腕を置き、肘をついてAの様子を眺める無惨。
明らかに今まで見せたこともないようなその嬉々とした表情に、無惨はこれまでにない満足感を覚えていた。
自身の口元が緩んでいるのを自覚してはいないようだが。
『これは、何と言う花なのですか？』
無「……あぁ、確か。金木犀とか言う花だ。」
無惨が問いに答えてやると、Aはもう一度感謝をした。
無惨がこの花の香りを選んだ理由は、数年前の記憶が呼び起こされたからだった。
といっても、大したものではなく、ほんの一瞬、懐かしいものが感じられる程度。
人混みの中、鼻を掠めたその香りに惹かれ、気付けば手に取っていた。
無「……(数年前だったか…？懐かしい、香りだった……)」
映像が浮かぶわけではないが、その記憶は、確かに無惨の頭のすみにあった。
しばらくその様子をじっ。と眺めたあと、無惨は部屋を出ていった。
先程まで感じていた苛立ちも、何時のまにやら消え失せていた＿＿
それから2日程度、無惨は無限城から出ることなく。理由は不明だが、Aと一日を共にしていた
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＿＿＿＿＿＿＿
Aside
“まぁ、嬉しい……”
母さんの瞳が、きらきらと輝いている。久しぶりに見たそれに、私は心を踊らせた。
きらきら、きらきら………
出来ることなら、ずっと、そのままでいてほしい。そして、もう一度見せてほしい……
早く、早く
せがむように母さんの枯れたようにしわしわで、細い骨ばった手を握りしめた。
けど握りしめた私の手を、誰かが後ろから捻り上げた
“さっさと外に出ろ!!”
『ごめんなざいｯ!!』
私の手をつかんでいる反対の手から今にも飛んできそうな拳に、咄嗟に謝りながら、ぎゅ。と目をつむる。
布団で頭を庇うようにして潜り込んだが、いっこうに痛みはやってこなかった
って……布団……？
どうやら私が見ていたのは現実ではなく、夢のようだったらしく、母さんや父さんの姿はどこにもなかった。
そっ。と体を起こして、辺りを見回す。が、そこには見慣れない景色が広がっている。
まず、確実に自分の部屋じゃない。
いつもより高い位置に布団があるのか、上半身を起こしたときの視線が高い。
それに何より……
そこに無惨さまがいらっしゃるのだから。
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※この話の夢主sideは”拾玖話 土産”の次の日の話です！
語彙力なくてすみません
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はるか - けいどくでしゃくしゃくで。。逃亡者どうまにあったらいいな。。もし、屋敷につれていかれたり。。 (2020年12月16日 20時) (
レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ちょこざいですね。中国語では失う鬼の漢字がはいっているんですよ。 (2020年12月8日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ろんり的をやぶるのもどうまらしいです。笑った顔を見たことなくて嫉妬したみたいです。後、前回のは魑魅魍魎ちみもうりょうです。そして無惨をドラゴンにたとえて、ドラゴンロード。楽しみです。 (2020年12月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 魑魅魍魎があらわれておもしろくなりました。 (2020年12月2日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ぶりょうをかこつなくてよかったね。頑張って。 (2020年11月23日 19時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穴 | 作成日時：2020年11月4日 18時
