部屋 ページ18
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あぁ、全部食べれば良かった__
無「なるほどな__」
良かった……?理解してもらえ__
無「__つまりお前は私に別の部屋で喰えと……言うのだな?」
これに、頷けば、私は無惨に指図をしたとして、酷い目に遭う事が、容易く想像できた。
でも、どうすれば正解?
どうやったら自分が傷つかずに済む?
でも、とにかく返事は、速く、返さなきゃ。
『はい……そう言うことになります』
ぎゅ。と目を瞑る。衝撃に備えて。
でも、何時まで経っても、予期した痛みはやってこない。
あれ……?
ついに私は痛みを感じなくなったのか。と思ったけど違った。
無惨は至って普通で。何事もなかったかのように、手元のハンカチーフを手に持っている。
そして、血で紅く濡れた唇を拭うと、立ち上がる。
無「良いだろう。次からは貴様のために部屋を別にしてやろう。
ただ___」
ガッ。と思い切り顎を掴み上げられ、俯いていた視線が強引に上げさせられ、鋭い瞳と目が合う。
逸らしたくなる思いを押し込め
やけに“ただ”という部分を強調したその言葉の続きを待つ。
無「食べ残すな。必ず」
『はい……』
私が頷くよりも先に、無惨は部屋を出ていってしまった。
私は、許された……の?
結局、“オネガイ”が出来なかった。と想いつつ、よく理解できないまま、私も立ち上がる。
どうして良いのか分からず、前にひとつ、無惨が出ていった扉があったので、手を掛けてみたけど、開く気配はなかった。
そのため、元の部屋にもどれということだと解釈し、襖を開いて元の部屋に戻った。
特に何もなく、布団が敷かれている上に寝転がる。するとそのまま眠気が襲ってきてしまい、眠ってしまった……
目が覚めると、景色は何ら変わっておらず
時計もなく、窓も何一つないため、どのくらい寝ていたのか分からない。
するとまた、べん。と琵琶の音が鳴った。
さっきから想ってたけど、この音……何処から鳴ってるの?何で……?
鬼が琵琶……?
気になって、一つしかない襖を開けると__
『?!なんで?』
襖の開いた先は。
先程まで、無惨と共に食事をしていた広い部屋ではなくなっていた?!
確かに先程開けたのはこの襖で、その奥に部屋がひろがっていて、テーブルが……
すると、困惑の中、また琵琶の音が鳴る。
また……!!
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はるか - けいどくでしゃくしゃくで。。逃亡者どうまにあったらいいな。。もし、屋敷につれていかれたり。。 (2020年12月16日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ちょこざいですね。中国語では失う鬼の漢字がはいっているんですよ。 (2020年12月8日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ろんり的をやぶるのもどうまらしいです。笑った顔を見たことなくて嫉妬したみたいです。後、前回のは魑魅魍魎ちみもうりょうです。そして無惨をドラゴンにたとえて、ドラゴンロード。楽しみです。 (2020年12月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 魑魅魍魎があらわれておもしろくなりました。 (2020年12月2日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ぶりょうをかこつなくてよかったね。頑張って。 (2020年11月23日 19時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:穴 | 作成日時:2020年11月4日 18時