デート中の衝撃 ページ8
その日は日曜日で、秋晴れでとても空気が清々しかった。
新しくできたというｸﾚｰﾌﾟ屋さんでそれぞれｸﾚｰﾌﾟを買って、「和くんって結構甘党だよね」とか、「ｸﾚｰﾌﾟはやっぱ生ｸﾘｰﾑたっぷりじゃないと」とか、そんな話をしながら特に予定もなく歩いていた。
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公園に着いた瞬間、体が傾いだ。
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お互いﾊﾟﾆｯｸになっていたのだろう、そこから先の事はあまり覚えていない。
誰が呼んでくれたのか、救急車が来たり、救急隊員の人が何か慌ただしくしていたり、野次馬がたくさん集まったり、そんな中でも空はやっぱり透き通っていたり。そんな断片的な光景しか頭に残っていない。
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病院でCTｽｷｬﾝとか色々な機械に通されて、沢山の検査をした。検査の数が増えて行くにつれ、僕の心の不安も増えていった。
すべての検査が終わり、待合室に戻った時にはお互いの両親が呼び出されていた。その時僕は初めて彼女のご両親に会った。確かに、隣のお姉さんの妊娠記念にﾊﾟｰﾃｨｰをしそうな、優しそうで社交的なご両親だった。
僕の両親もお喋りな方だったから、両親同士で話が弾んだらしく、何故か最終的には「娘をよろしく」みたいな方まで話が進んでいた。だから、まだ付き合ってもいないんだって。
診察室に再び呼び出された時も、私たちは話しているから二人で聞いてきて、と言われてしまった。どんな親だ、まったく。この時は誰も、この後聞かされる内容の重大さなんて予想していなかった。
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診察室に入った僕たちを待っていたのは、恐らくはCTの写真と、神妙な顔をした先生と看護師さんだった。
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「ご両親は、いらっしゃってますよね？」
「あー…なんか話が弾んじゃってるみたいで…私たち二人だけで行ってきてと言われました。」
「できればご一緒にお願いしたいのですが…」
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先生の表情に嫌な予感を感じた僕たちは呼びに行ったけれど、どこかにお茶でもしに行ったのか待合室から姿を消していた。病院だから、携帯も通じない。
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「あの…どっか行っちゃったみたいなんですけど…二人じゃﾀﾞﾒなんですか？」
「重大なことなので…」
「後から必ず僕らからちゃんと両親に話しますので、とりあえず結果を教えていただけませんか。」
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先生は納得できていない表情だったけれど、必ず話すという約束で話を始めてくれた。その内容は、嫌な予感をはるかに通り越した物だった。
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豆娘(プロフ) - にしさん» 遅くなってすみません。ありがとうございます、ありがとございます。もともと原稿用に書いていたので、こういうサイトのだと読みにくくなるかと懸念いたしておりました。嬉しいお言葉、本当に、本当に、ありがとうございます!! (2012年7月30日 19時) (
レス) id: 1e72e96e25 (このIDを非表示/違反報告)
にし - ヤバいです!!!涙腺がピンピンのはずの私が号泣しました；； (2012年7月5日 14時) (レス) id: 8cdf065869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆娘
| 作成日時：2012年4月20日 15時
