検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:52,057 hit

2時 ページ7

太宰side


Aちゃんを抱え、路地を出た後、タクシーを捕まえて私の家まで運んだ


一瞬、与謝野先生に診せた方がいいかと思ったけど、それは彼女が嫌がりそうだったからね


切り傷も酷いものはないし…


器用に鍵を開け、足で扉を開ける


行儀悪い?知らないよそんなこと


敷きっぱなしの蒲団にコートを脱がせてから寝かせる


中には前と同じ形の黒いワンピースを着ていた


上半分がベストのような作りのため、ふと中也が思い起こされた


まぁ兄妹なのだからね…


顔へと視線を移すとAちゃんは苦しそうに眉をひそめていた


太宰「さてと…」


お湯を張った洗面器とタオルを持ってきて、彼女の横に腰を下ろした


髪についた血の固まり具合を見てから落としにかかる


点々とかかってるだけみたいだから、髪を全部濡らさなくていいかな…?


彼女のフワフワのアイボリー色の髪を手にとる


手の向きを変えるだけでキラキラと光っている


Aちゃんのこの髪の色は地毛なのだろうか…


髪の元からこの色ってことは地毛だよな…?


そんな事を思いながら丁寧に酸化した血を洗い流す


以外と簡単に髪の血は全て落とすことが出来た


後は…顔と傷口だね


タオルを湿らせて軽く拭う、なかなか取れなかったけど根気強くやっているうちに落ちていった


A「……パ…パ………マ……マ…」


「Aちゃん?」


ひと通り拭き終えた頃、うなされるように彼女の口からそんな言葉が零れでた


ひと雫の涙と一緒に…


Aちゃんは確か、森さんのことを父さんと呼んでいたきがするけど…


呼び方なんてよく変わるからな…


でも彼女と彼等が本当の家族で無いことくらいわかる


だとしたら考えられるのはやはり…


彼女の実のお父様とお母様だね


一体なにが遭ってポートマフィアに拾われたのだろうね


谷崎くんに頼んでみようか、私が彼女の側を離れるわけにはいかないからね…

___________________________
ランクインしました!
ありがとうございます!

3時→←第四章 今と過去



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
168人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

櫻色華伝(プロフ) - うそ・・・・。結末に驚きました。夢主ちゃん、ヤバすぎる。こんな物語を書けるなんてすごいです。これからも頑張ってください! (2020年2月20日 14時) (レス) id: 4986846a43 (このIDを非表示/違反報告)
フィリア(プロフ) - この結末は予想外でした。主人公ちゃん、恐るべし (2019年4月14日 22時) (レス) id: 0a8f72cd40 (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - 続きが気になります!続編作って欲しいぐらいです!!これからも、素敵な物語を書いてください! (2017年9月15日 2時) (レス) id: f9a036fba6 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(オツキミ)(プロフ) - 続きがものすごく気になります!これからも、頑張ってください! (2017年7月24日 21時) (レス) id: 12832b6b45 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 三歩止さん» 成る程、理解力が無くて申し訳無いです。更新頑張ってください! (2017年4月29日 23時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月29日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。