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17軒 ページ5

太宰side

少年少女が戸惑いながら路地から出て行ったのを見計らったように、近くの扉が開いた


扉の中からは生臭い鉄の臭いがする


「太宰さん!!!」


ふむ、私の予想はあっていたようだね


扉の向こうからは芥川くんが出てきた


中にはまだ人がいるのだろう、連射銃の音が響いる


「どうしてここに!ッ!!A!!」


倒れているAちゃんを見つけた芥川くんは、すぐに駆け寄ろうとするが、私がいるのを思い出したのか足が止まった


芥川「あなたがやったのですか」


怒りを抑えるような声


愛されているのだね…Aちゃん…


太宰「どうだろうね、とりあえず仕事をし給えよ」


そう言ってAちゃんがまとめて閉じ込めていた奴らのほうを顎でさした


芥川くんはそっちを見る事もなく、羅生門で木の檻ごと握りつぶした


芥川「太宰さん…」


太宰「Aちゃんは私が貰っていくよ。君の非力な腕じゃ彼女を運ぶなんて無理だろう」


芥川「Aは軽いので僕でも問題ないかと」


おや?


太宰「私に口答えかい?君は相変わらず駄目だね」


芥川「ッ………Aを…首領の元へ連れ帰るまでが僕の任務…」


太宰「なんだい?その小学生の家に帰るまでが遠足みたいなやつは」


困ったな、森さんまでAちゃんを溺愛しているなんて…


引きはがさなくてはいけなくなったよ……


太宰「君だって、このまま彼女が壊れてしまうのはイヤだろう?」


疑問の視線を向けてくる芥川くんを無視してAちゃんを横抱きすれば、異能力が解けて元の裏路地に戻った


太宰「森さんに伝えておけ、『Aちゃんは私が導く』とね…」


それくらい出来るだろ?と言えば彼は黙ったまま動かなくなった


聞いていたならそれでいいし、たとえ聞いていなかったとしても、私には関係ないさ


Aちゃんを抱えたまま踵を返し、路地を出た

第四章 今と過去→←16軒



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櫻色華伝(プロフ) - うそ・・・・。結末に驚きました。夢主ちゃん、ヤバすぎる。こんな物語を書けるなんてすごいです。これからも頑張ってください! (2020年2月20日 14時) (レス) id: 4986846a43 (このIDを非表示/違反報告)
フィリア(プロフ) - この結末は予想外でした。主人公ちゃん、恐るべし (2019年4月14日 22時) (レス) id: 0a8f72cd40 (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - 続きが気になります!続編作って欲しいぐらいです!!これからも、素敵な物語を書いてください! (2017年9月15日 2時) (レス) id: f9a036fba6 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(オツキミ)(プロフ) - 続きがものすごく気になります!これからも、頑張ってください! (2017年7月24日 21時) (レス) id: 12832b6b45 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 三歩止さん» 成る程、理解力が無くて申し訳無いです。更新頑張ってください! (2017年4月29日 23時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月29日 16時

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