【太宰治】牙をむくとき２【文豪ストレイドッグス×暗殺教室】

２１時 ページ26

太宰side

あぁ、ほら


やっぱり、私達は似た者同士じゃないかい


君だって“生きる理由”が欲しかったんだ


私と同じだよ


きっと織田作も こんな気持ちで見ていたのかね…


A「母さんたちのところいる時が1番幸せなはずなのに…なんでかな…？E組の人を見てるとすごく…楽しそうだなって……思って…」


太宰「・・・そっか…それが当たり前なのだよ…君が本来いるべき世界だ」


あの事件さえ無ければその中で生きていられたのに


なにも知らずに


人が死ぬところなんて見ること無く…


太宰「Aちゃん、さっきもいったけど、あんな事件が起こってしまったのも、君が今、こうなってしまったのも、すべてポートマフィアのせいさ」


ポートマフィアが事の元凶なんだ


未だ彼女の中で折り合いがついていないのか、戸惑っているようだ


私としては彼等を恨んでくれたら早いのだけど…


Aちゃんはやはり優しいからね


太宰「Aちゃん、感情を抑えないといけないところなんて息苦しくないかい？」


A「・・・」


太宰「確かに世の中にはマフィアにむいている者もいる。森さんや姐さん、中也なんかがそうだね。だけど君は違うだろう？君はいつも耐えているじゃないかい？」


彼女は最後の一言にピクリと反応した


あぁ、やっぱりそうだったのか


初めて会った時も、そのあと会った時も君はやけに冷めた顔をしていた


その後、そのことについて話くれたときも 君の笑い方はぎこちなかった


ずっと我慢してきたんだ


太宰「もういいのだよ。我慢しなくて。私の隣にいればいい。ずっとずっと」


彼女の冷えきった手を優しく包めば、ポツリポツリと涙が落ちてきた


これでいい

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