１０時 ページ15
敦side
ある日の昼、突然太宰さんから連絡があり、指定の住所まで来たらまさかの留守番をするはめになった
普段ならろくに説明もないままでは来ないものも
ここ数日、社に姿を現していなかったため生存確認も兼ねていた
だけどここ、アパートの一室に案内されると驚いたことに例の女の子がいた
否、正確には寝ていた。蒲団の中で
状況が理解できずに口をぱくぱくさせていたら、簡単に用件だけ告げて太宰さんは出て行ってしまった
太宰さんが言うには、この子…手塚Aさんはお仕事中に怪我を負ってしまって眠っているらしい
お仕事というのはきっとマフィアの仕事だ…
忍び足で近づき蒲団の横に腰を下ろす
用件とはこの子が起きても、部屋から出さないようにというものだった
どうしてそんなことを？
眠っている彼女を恐る恐る覗き込む
思わずため息が出てしまった
太宰さんに飽きれたとかじゃなく、彼女の美しさにだ
まだあどけなさが残る顔に銀色に輝くまつげと髪
僕の髪とはやはり違う
敦「地毛…なのかな？」
ぽつりとこぼれた声を覆い隠すように口を隠す
これで彼女が起きてしまったらどうしよう、そう思ったがピクリとも動かなかった
まだしばらく起きそうにないかな…
肩の力を抜いて再び彼女を見る
以前、太宰さんから聞いた話
彼女の家族がポートマフィアの首領や幹部だということ…
だれよりも濃い闇の世界で暮らしているのは幸せなのかな？
きっと一縷の希望も光も射さないだろうに…
「パ…パ……マ…マ……ごめん…なさい……」
突然うわごとのように呟いた声に思わず身構える
警戒しながらもチラリと見る
あ、よかった寝言みたいだ
彼女の一挙一動に過剰に反応するのは、きっと初対面がアレだったからだ
芥川といたからつい突っ込んでしまったが、実際は兄妹だという
彼女の異能力で動物に変えられてみんなに迷惑をかけてしまった…
太宰さんが言うには、かなり厄介な相手らしい
頭脳しかり、異能力しかりだ
異能力を発揮すれば一瞬で探偵社を占領できるらしい
太宰さん不在だったアノ時、彼女の気まぐれで助かったのか
敦「はぁ……」
「ため息つくと幸せ逃げますよ？」
ハッと声の主を辿ると、さっきまでは眠っていた彼女が笑みを讃えてこちらを見ていた
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櫻色華伝(プロフ) - うそ・・・・。結末に驚きました。夢主ちゃん、ヤバすぎる。こんな物語を書けるなんてすごいです。これからも頑張ってください！ (2020年2月20日 14時) (
レス) id: 4986846a43 (このIDを非表示/違反報告)
フィリア(プロフ) - この結末は予想外でした。主人公ちゃん、恐るべし (2019年4月14日 22時) (レス) id: 0a8f72cd40 (このIDを非表示/違反報告)
夢ウサギ(プロフ) - 続きが気になります！続編作って欲しいぐらいです！！これからも、素敵な物語を書いてください！ (2017年9月15日 2時) (レス) id: f9a036fba6 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼（オツキミ）(プロフ) - 続きがものすごく気になります！これからも、頑張ってください！ (2017年7月24日 21時) (レス) id: 12832b6b45 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 三歩止さん» 成る程、理解力が無くて申し訳無いです。更新頑張ってください！ (2017年4月29日 23時) (レス) id: 8f8a6b3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：武蔵野 三歩止（ﾑｻｼﾉ ﾐﾎﾄ） | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年3月29日 16時
