毒を飲んで三時間経たないと出られない部屋【煉獄杏寿朗】 ページ9
*
その後一週間の間、気づいたらあの白い部屋に居るということはなくて。
「おら、もっと飲め飲め!」
「あはは、天元〜! もう飲めないからぁ!!」
「ちょ、A。流石に飲み過ぎじゃ…」
「そうだぁ…! A、飲み過ぎだぞぉ…!!」
「煉獄さんまで…はぁ」
調子に乗って、天元、煉獄、しのぶの三人と、私の屋敷に集まってお酒を飲んでいた。
だが、それが仇となった。
まだ誰にも、「あの白い部屋が消えた」とは言われてなかったのに。
目を開ければ、そこはいつもの寝台がある広い部屋の真ん中だった。
◆ ◆ ◆
「……ごく、れんごく…!!」
彼女の声が聞こえて、目を覚ました。
いつのまにか寝てしまっていたのか、見たことのない寝台の真ん中で俺は眠っていた。
酔いは覚め、身体の火照りも何処かへと去っていっている。
「れんごくっ! まだお酒あったの! これ、おいしそうじゃない?」
可愛らしい酔った彼女の方を見ていると、丁度酒が入っているらしい小瓶の蓋を開けているところだった。
だが、その小瓶が並んでいる机に貼ってある紙には、こう書いてあった。
『毒を飲んで三時間経たないと出られない部屋
毒はこの机の上に置いてありますので、どちらかがお飲みくださいませ』
まずい、と思った時には既に遅くて、彼女はその小瓶の中身を一気に飲み干した。
「A!! 」
「どーしたのぉ? お顔がこわいよ? えがお、えがおっ!」
…嗚呼、こんな時ではなければ…こんな事態になっていなければもっと楽しめたのに。
「今飲んだものを吐くんだ! それは酒じゃない、毒だ!! 急げ!!」
「えぇ? でも、すっごく美味しかったよぉ?」
「それでもだ! 君のためだ、早く吐け!!」
だが、かなり酒を飲み酔っている彼女に、その言葉は届かない。
そうすれば無理矢理吐かせるしかない訳で、口に手を突っ込んで吐かせようとする。
そのために、肩に手を置いた時だった。
「―――ひあぁっ!?」
Aが吃逆とは違う、何か声を上げる。
身体がびくびくと痙攣する様子が見られ、その異常に対して、
「A、大丈夫か!?」
と叫びながら彼女を抱き上げようとしてみれば、また同じような声を上げて、何度か大きく痙攣する。
一体彼女はどんな毒を飲んだ。
……いや、検討はついている。
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松野一松(プロフ) - リクエストで無惨様で玩具で放置お願いします! (2021年11月7日 2時) (レス) id: c5fee6d4ac (このIDを非表示/違反報告)
水柱が大好きです! - リクエスト良いですか?義勇で玩具でお願いします! (2020年3月16日 17時) (レス) id: a75ba4312e (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - すっごくドキドキしちゃいました笑 リクエストはまだ受け付けてますか?可能でしたら、しのぶちゃんに攻められてみた、伊黒さんでお風呂&無惨でビヤクをお願いできますでしょうか?? (2020年3月7日 10時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - pinkさん» 了解しました! (2020年2月21日 16時) (レス) id: fa9adaf89c (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - sakiraさん» 了解しました! (2020年2月21日 16時) (レス) id: fa9adaf89c (このIDを非表示/違反報告)
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