閉じ込められて愛される、えちえちなお部屋【短編集】

一緒にお風呂に入らないと出られない部屋【冨岡義勇】【錆兎】☆ ページ31

＊ 涙様 リセット様リクエスト






ぱちりと、少し暑い感じに目を覚ます。




今回はなぜか隊服ではなく、薄い湯着を着ている。



しかも、部屋が―――






「……お、お風呂だ!」






嬉しい事に広い大浴場になっているではないか。



湯浴みは好きなんだよなぁと思い、気分が明るくなる。




まぁ、たまにはいいこともしてくれるよね! 流石にね!!






「こら、義勇。しっかりと湯着を着て…って」



「……A!!」






背後から誰かが近寄ってきて、ぎゅーっと強く抱きしめる。



ちくちくと時々刺さるような感覚がするから…冨岡さんかな。





流石に偶然だと思うが…胸に腕が当たっている。



頂に湯着が擦れる。それが少しだけ擽ったい。









「…こ、この前はすまなかった……




でも、っ…嫌わないでほしい!!」









くるりと身体の向きを変えられ、また抱きしめられる。




彼にしては珍しい大声が、浴場に反響する。






「………………え?」



「義勇!」






べりっと冨岡さんが引き剥がされる。



錆兎さんが半ば無理矢理に取ってくれたようだ。






「お前、いきなりがっつくな! 困っているだろう!!」



「……ごめん」



「謝る相手が違う!!」



「A……………ごめん」






……とまぁ、それはいいのだ。






「はい。いいですから早くお風呂、入りません?」






とある紙を指差しながら言う。




『一緒にお風呂に入らないと出られない部屋』そう書かれた紙を。






◇ ◆ ◇






「まず頭を洗うぞ」






三人並んで頭を洗う。



前から順番に、私、冨岡さん、錆兎さん。




私はわしゃわしゃと冨岡さん髪を洗ってもらうだけ。



それなりに気持ちいい。





今回は細かく課題が用意されているようで。



洗い場に行ったら、沢山の紙が貼ってあった。




一枚目が頭を洗うことだったので、洗っている。







「次は体だ。これは…細かく指示があるな」






『指示があるまで全てAさんが行ってください』





はい、分かりましたぁ……





『体の前側を手で洗ってください』





だそうなので、洗う。






「錆兎さん。前、失礼します」



「嗚呼」






石鹸で手を滑らせてから、首から順にちゃんと洗っていく。



男の人の身体にこうやって触るのは気が引けるが…こうしないと駄目なのだから仕方ない。





出来るだけ彼の身体を見ないようにしながらも身体を洗っていく。






＊

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