閉じ込められて愛される、えちえちなお部屋【短編集】

深い接吻をしないと出られない部屋【胡蝶しのぶ】☆ ページ15

＊ すりーぷ。様リクエスト 軽いGL表現注意(苦手な方は回れ右)






「え」



「ええ?」






もう何度目か分からない白い部屋。



だが初のお相手が女の子…しのぶだった。






「え、なんで…って、お題…!!」






お題次第では希望はある。



扉に貼り付けられた紙に書いてあったのは……!!






「『深い接吻をしないと出られない部屋』……」






どうしようと思っても、あのお題を達成する以外にこの部屋を出る手段はない。



しのぶの方を向き直ってみれば、訳が分からないようで混乱している。




…最初も、きっとこうだったんだよなぁ。






「あのね、しのぶ。落ち着いて聞いて。



……この部屋は、深い接吻をしないと出られないらしい」




「は、はぁぁああああああ!?!?」




「そこで…仕方ないから目を瞑っていてほしい」






なんで!? と叫ぶしのぶの口を、無理矢理塞ぐ。



もう、こうするしかないし…本当に仕方ないから。




何度か口を開けさせようとするが、頑なに口を開けてくれない。



これでは目的が達成出来ないのに。






「ぷはっ、ちょ…しのぶ? 早くしてくれないと終わんないんだけど…?」



「いやいやいや、なんでそんな受け入れてるんですか!!」



「それしかないからだよ。ある程度諦めて受け入れないと」






「ね?」と言って、再度チャレンジ。



だが、今度は手で押さえられてしまい、唇にさえ到達できない。






「だから駄目だってば!! するなら、そのぉ…殿方と…」



「じゃあ私を殿方と思って練習しようと思えばいいんじゃない?」



「……本当に…ほんっとうに、仕方なくですからね!?」






ちゅ、と乱暴に接吻をされた。



まずは軽く、何度も角度を変えて。





でも、段々と頭がほわほわとしてくる。






「っ、ちゅ…ぁ…しの、ぶ……」



「そん、な…はっ…声、出されても……困るだけ、ですか…ら……」



「…だって、ぇ……」






今まで何人の奴に開発されたと思ってるのさ。



最早接吻だけで軽く達せるわ。自慢ではないけど…




そして、遂にしのぶは口を開いた。



私もそれに従って口を開けば、ぬるりと舌が侵入してきて、舌を絡めさせられる。





絡めて…吸い付いて…歯列をなぞって…






「ふ、ぅっ…ん…ぁっ……」



「ちゅ、あっ…ぅん……」






指を絡めて、ただただ接吻に熱中する。



そんな熱くて甘い時間が、数分続いた。






＊

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