好きになっちゃいけない人。9〜Hiromitsu.K〜

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『…はい』



「みっくん！？ごめんね！？あの…」



『A、俺明日からロケでしばらく海外だから』



「え…？」



『だからしばらく会えねぇわ』



「…そ、そっか！分かった！私も今仕事が忙しくてね…それで昨日も…」



って、昨日の弁解をしようと思ったのに、それをみっくんに遮られた。



『別に言い訳はいいよ。もう俺の事なんてどうでもいいんだろ？海外だって言って、少しは寂しがるだろうとか思った俺がバカだった』



「…みっくん？何言ってるの？寂し…『…もう、俺は用無しなんだろ』」



そう言って、電話は切られた。



一体、どういう意味？



みっくんは何を言ってるの？



用無しってどういうこと？



電話をかけた瞬間の不機嫌さ。



そして返答の素っ気なさ。



いつものみっくんじゃないのは確かだった。



やっぱり、昨日連絡できなくて怒ってるのかな？



でも、その弁解すらさせてもらえなかった。



…そりゃあそうだよね。



丸一日連絡しないで、心配かけたんだもん。



そりゃあ、怒るに決まってる。



だけど、そんな時にみっくんが海外ロケで会えないなんて。



…せめて、ちゃんと事情を説明して、仲直りしてからが良かったな。



ああ、なんであの時、LINEをちゃんと確認しなかったんだろう。



なんであの時、すぐに寝ちゃったんだろう。



なんであの時、携帯を持たなかったんだろう。



私の心に、後悔ばかりが残った。

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