好きになっちゃいけない人。9〜Hiromitsu.K〜

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-みっくんside-



「明日の昼の便で海外だよ？ロケが終わるまで会えないのに、なんであんな言い方するの」



「…俺だってそんなつもりじゃ」



「Aちゃんの話もまともに聞かないし」



「俺だって…」



「みつだって、なに？」



……怖い。



横尾さんが怖いよ。



でも、横尾さんが言ってることは何も間違ってない。



俺が、自分勝手な行動をしただけ。



それで、Aを傷つけた。



Aの話をまともに聞いてやれない。



Aが他の男と一緒にいたからって、Aのことを信じてやれない。



俺、いつからこんな風になったんだろう。



「みつ、変わったよね」



「どこが？」



「子供っぽくなった」



「はぁ？」



「みつは、何事にも一生懸命で、一人でなんでもやっちゃうような強い人」



「あ、ありがと…」



「でも、今のみつはAちゃんがいないとなにも出来ない子供みたい」



…ぎくっとした。



確かに、俺の生活はAが左右してると言っても過言ではないだろう。



そのくらい、俺の生活において、Aは欠かせない存在になっていた。



だからこそ、悔しかったんだ。



俺以外の男が、Aの隣にいるのが。



俺だけを見ているもんだと思っていたからこそ、他の男の影が見えただけで、不安になったんだ。



彼女信じられなくて、何が彼氏だ。



信頼関係を築いてこその恋人同士だろ。

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