すべては全部、キミだった ２

分け合うこと ページ5

健永はしばらく
学校を休むことになった


俺も病院に泊まりながら
学校に通って




健永が目を覚まさないまま
一週間が経った




父さんと母さんは
毎日来てくれて



わったーたちも
毎日来てくれる




でも俺は、学校でも
わったーたちと口を利くことは
なかった





授業も出ないで
ほとんど保健室に行って
稲垣先生と過ごしてる





学校が終わって
病院に向かう


夜は母ちゃんが
作ってくれたご飯を
タッパ―事、待合室のレンジで
チンして食べる



今日も健永は
目を覚まさない




同じ目を瞑っている
顔のはずなのに、旅行のときに
撮った寝顔の写真とは違う



どこか悲しそうなんだ





―ガラっ



病室の扉が開く音がして
振り向けば




わったーにガヤにみつ
宮田とタマがいた





渉「大丈夫か？」

宮「ニカ、顔疲れてる(笑)」

北「ちゃんと寝ろよ？」

二「なにしに来たの」




俺が放った言葉は
自分でもびっくりするほど
低くて、重くて、冷たいものだった




渉「もっと俺らを
　 頼ってほしいなぁ」

二「.......」

玉「千ちゃんを心配してるのは
　 ニカだけじゃない」

藤「それに、俺たちは
　 ニカも心配だ」

二「俺？」

渉「なんで俺たちを
　 頼ってくれないんだ」

二「だって！！.....今回のことだって
　 俺のせいで.....」

渉「２人は想いあってるんだ。
　 営みは当然のことだろ？」

北「そうだぞ？
　 ニカみたいに考えてくれる
　 彼氏が羨ましいよ？
　 太輔は俺が熱出しても
　 お構いなしにガンガンくるから」

藤「好きだからね、みつのこと」

北「な、みんな好きだから
　 なんだよ」

宮「ニカだって、千賀さんのこと
　 好きだから抱いたんだよね？」

二「.......うん」

渉「そんなに自分を責めるな。
　 俺たち、親友だろ？
　 Kis-My-Ft2なんだから」

玉「みんな分け合おう、苦しみは」

二「.....ありがとっ.....」






そう


俺たちは


Kis-My-Ft2


痛みは７人で分け合う


嬉しい事も、悲しい事も



いままでも



これからさきも....





そのときだった




千「.....んっ....」

玉「千ちゃん？」

藤「健永！？」

二「け、健永っ......」

宮「俺、先生呼んでくるよ！！」





健永が目を覚ました

小さな声→←冷たい手

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す