すべては全部、キミだった ２

冷たい手 ページ4

夜中、健永の
苦しそうな息で目が覚めた





二「健永！？」

千「はぁ....はぁ......」



呼吸がどんどん早くなって行ってる



パニックになった俺は
父さんと母さんを呼びに行った




先生から教わった
対処の仕方をしたけど
全然効果はなかった





しばらくして
救急車が来た




俺と父さんは
救急車に一緒に乗って
病院に向かった



幸い、次の日は学校が
休みだった





病院の待合室で
気が付けば眠ってしまった




父さんの声で
目が覚めた






看護師さんに
健永がいる病室に通された





入るのが怖い




病室のドアの
取っ手を掴んで足が止まる




父「怖いか？」

二「うん....」

父「大丈夫、健永くんは
　 きっと高嗣に会いたいって
　 思ってるぞ」

二「でも俺のせいで...。
　 健永がからだ弱いってわかってるのに
　 無理させちゃって.....。
　 恋人、失格だ」

父「恋人なんだから
　 営みをするのは当然だ。
　 それで見えて来ることも
　 あるんだぞ？」





父さんがドアを開けた






機械の音



薬の匂い




たくさんの機械に管




何個もぶら下がった
点滴のビニールのパック





酸素マスクを付けた
健永がベッドの上に横になっていた





衰弱しきっていて





ほんとに、健永なのか？






点滴を付けていないほうの
健永の手をぎゅっと握る




冷たくて



いつも暖かい健永の
手じゃないみたい





こうしてしまったのは
自分なんだ





それから施設の先生や
施設の友達



わったーにガヤにみつ



宮田とタマが来て




その誰とも
俺は口を利かなかった




自分を責めていたから



みんなになんて言われるのか
怖かったんだ

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